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補正予算という麻薬が将来の国民を蝕んでいる

Japan In-depth / 2024年12月31日 23時0分

○F-35の運用に係る施設の整備(飛行指揮所、格納庫等) 50億円 等





○ 災害対処器材、非常用発電機、UAV等の整備 22億円





○ 基地防災対策等 20億円









▲図 施設の整備 出典:令和6年度補正予算案の概要





○航空機及び艦船の運用態勢の早期確保による対処能力の向上 1,863億円





○03式中距離地対空誘導弾(改善型)の早期整備をはじめとする各種弾薬等の確保  398億円





○新たなドローン対処器材の導入 57億円









▲図 自衛隊等の安全保障環境の変化への的確な対応 出典:令和6年度補正予算案の概要





○ 空母艦載機の移駐等のための事業 1,377億円





(馬毛島における係留施設、滑走路に係る施設整備等)





○ 普天間飛行場の移設 835億円





普天間飛行場代替施設の建設等 826億円





普天間飛行場補修事業 9億円





○ 嘉手納以南の土地の返還 1,068億円





(米軍施設・区域の返還を進めるための移設先の整備)





○ 緊急時の使用のための事業 27億円





(築城基地における滑走路延長に係る護岸工事等)









▲図 米軍再編の着実な実施出典:令和6年度補正予算案の概要





上記の予算の7500億円程は別に降って湧いたような支出ではない。本来、本予算として計上して国会で厳しく審議されるべきものだ。





つまり来年度の概算要求は8兆5389億円+補正の「買い物予算」7500億円で、実質9兆2,889億円ということになる。7500億円はさほど多くない印象を受けるかもしれない。だが人件・糧食費や基地対策費、米軍費用などほぼ6割以上は義務的な支出である。つまり8兆円の防衛費で装備調達や研究費などで自由に使えるのは2.5兆円程度に過ぎない。7,500億円の「追加の買い物予算」がどれだけ大きいか理解できるだろう。しかも26日に行われた防衛予算のブリーフィングでは担当者が概算要求で落ちた予算を補正につけたと明言していた。





実はこれだけではない。同じく第二次安倍政権以降、概算要求に「事項要求」という項目が導入された。これは金額が明示されずに要求されるという胡乱な仕組みだ。常識的に考えれば、この政策を行うのにこれだけカネがかかる、といって予算を要求する。ところが「事項要求」では予算額の見積もりができないから白紙で出す、というものだ。これは予算編成の否定である。





防衛費の場合、安倍政権において「事項要求」は概ね3千億円強で推移してきた。例えば6兆円の概算要求で実質3千億円の「事項要求」が含まれていれば実質概算要求額は6兆3千億円となる。だが「事項要求」分が計上されていないので新聞の見出しは「防衛費6兆円」となる。「事項要求」は概算要求を過少に見せる世論操作に利用されてきた。





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