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【エンタがビタミン♪】<二階堂ふみロングインタビュー>70年前の女性役を体当りで。“孤独と戦い続けた撮影現場”を振り返る。

TechinsightJapan / 2015年8月3日 21時55分

■「恋ではなく体」本能で動く情熱や行き場のない感情。
―映画が終わったところから本番が始まるという本作のテーマ、市毛と里子の関係性はポスタービジュアル(市毛は里子を、里子は空を見上げる)でも表現されていますが、2人はどのように映りますか?
二階堂:戦争に巻き込まれ、色々な偶然が重なってしまう19歳の里子と38歳の市毛。若くてすごく情熱的で動く何かを持っているにもかかわらず、戦争があるからどこにぶつければいいのか…という行き場のない感情など、茨木のり子さんの詩『わたしが一番きれいだったとき』が里子そのものだなと思います。里子の年齢が14、15だったり、20代半ばだったりしても、市毛との関係は全然違ったと思います。違う方向を向いているけれど、一緒なのは最初から性別も違う男と女としての気持ち、恋でも愛でもないもの。監督も「里子は恋ではなく体なんだよね」と言う本能的なものなのかなと。終戦に向かっていく中で(里子の)中にある熱が膨れ上がって大きくなり、でも戦争が終われば、いつか分からないけれど奥さんと子供が帰ってくる。そういうものがあるとなった時、里子の“それでも生きる”という強さと、女としての目覚めが最後のシーンではあったかなと思います。それが2人の関係ではないでしょうか。

現場での様子を聞かれると「映画を観てぶつかって良かった、戦って良かった」と孤独から解放され苦悩が喜びに変わったことを、最後の自信いっぱいの笑顔が物語っていた。

終戦間近の東京を舞台に、当時の庶民の生活を細やかな感性と格調高い文章で丁寧に描写した本作は、戦争という時代を生きた人々をリアルかつ大胆でありながら繊細に描いている。『共喰い』などで男と女のえぐ味とロマンチシズムを見事に表現した日本を代表する脚本家・荒井晴彦が、18年ぶりに監督に挑んだ渾身の一作。

映画『この国の空』は8月8日(土)よりテアトル新宿、丸の内TOEI、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー。
(TechinsightJapan編集部 うめ智子)

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