【海外発!Breaking News】健康な8歳息子を323回病院へ連れて行き、13回の手術を受けさせた母親(米)
TechinsightJapan / 2017年12月22日 5時0分
「裁判所ではいつも同じことの繰り返しでした。ケイリーンは『クリストファーが死ぬ』とばかり涙ながらに言い、父親の私は子供の面倒をきちんと見ることができないので、そばにいる必要などないとも話していました。裁判所を訪れるたびに、私はまるで自分が最低の人間のように思わせられました。」
ライアンさんは一緒に暮らしていなかったものの、クリストファー君が産まれてからは毎月養育費として600ドル(約67,000円)をケイリーンに渡していた。我が子を思う気持ちは変わらないライアンさんは、裁判所から息子との面会を禁じられたことで2013年にはうつ病も患った。一方でケイリーンはクリストファー君の医療費のために寄付金サイトまで設置し、「がんを宣告され余命半年の息子をビーチに連れて行ってあげたい」と世間の同情を集めるべく募金を呼び掛けていた。
事態が動き出したのは2015年、ヒューストンの子供病院の医師がクリストファー君の検査結果や健康状態に疑問を抱き、児童保護サービスに通報したことがきっかけだった。これを受けたスタッフが自宅を訪問するも、ケイリーンは「息子は末期がんだ。医師からは息子はもう歩けないと言われた」と主張して譲らなかった。しかしこれに加えて、医療による児童虐待行為を専門に扱うタラント郡地区の検察官にライアンさんがケイリーンの件を持ち掛けたことがきっかけで、2016年に入りようやく犯罪捜査として調査が進められた。
そしてついに今年の11月、ケイリーンが「7分間深刻な発作を起こした」とクリストファー君を連れてダラスの子供病院の緊急外来を訪れた際、検査した病院側がクリストファー君に全く異常がないことを知り、児童保護サービスに通報した。児童保護サービススタッフはケイリーンのからクリストファー君と半分血の繋がったクリストファー君の姉弟の3人を引き離し、12月6日にケイリーンはクリストファー君への重傷を負わせた罪で逮捕された。
150,000ドル(約1,690万円)の保釈金が設定され身柄を拘束されているケイリーンは、医師によると周囲の同情や関心を引くために病気や怪我を捏造し自己満足に浸る精神疾患「ミュンヒハウゼン症候群」ではないかということだ。
この病気に詳しい精神分析医は、ケイリーンの8年間に及ぶ行為ついて「暴力による虐待と違って、必要のない医療を施して子供を虐待するといったケースはまだ件数が少なく、判事が的確な判断を下すことが難しい状況にあります」と述べている。また母親が我が子が病気だと言ってくれる医師を探して病院を転々とするなど、精神疾患を抱えていたことがより事件を複雑にし発覚の機会を逃してしまったことも挙げている。
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