【海外発!Breaking News】皮膚がん闘病7年、40歳女性が遺した警告「小麦色の肌に憧れた私は…」(米)
TechinsightJapan / 2017年12月30日 15時38分
人工的に小麦色の肌をつくる日焼けサロンを頻繁に利用した結果、33歳でメラノーマ(悪性黒色腫)を発症し、40歳にしてあの世に旅立った米ワシントン州の女性。彼女が『Newsiosity』に託した最期の言葉を忘れるわけにはいかない。クリスマスホリデーには暖かいビーチリゾートなどに飛ぶことも多いアメリカの人々だが、日焼けには十分に気を付けてほしいとして『America Now』が2013年に他界したその女性の話題を改めて紹介している。
「これが間もなく死にゆく私からの最期のお願いです。皆さん、私のようになりたくなかったら日焼けマシンにはどうか気を付けて…。」
2013年3月、余命宣告を受けてすでに死の淵にありながら『Newsiosity』のインタビューを受け、最後の力を振り絞ってそう語ったアシュリー・トレンナーさん(40)。彼女を7年ほど苦しめてきたのは皮膚がんのなかでも最も危険な「メラノーマ(悪性黒色腫)」であった。米西海岸北部のワシントン州に暮らすなかで小麦色の肌に強く憧れていたといい、アシュリーさんは未成年の頃から頻繁に日焼けサロンに通っていた。いくら周囲に危険な自殺行為だと注意されても、「この肌色のためならたとえ死んでも後悔はない」などと笑い飛ばしていたという。
ところが33歳の時に「メラノーマ(悪性黒色腫)」を発症し、リンパ節も含めた切除手術が行われた。さらに3年後の2009年11月、アシュリーさんは股関節付近の皮膚に黒いホクロのような斑点があることに気づいて受診。再発が確認された。「転移性メラノーマで顔の半分が麻痺してしまいました。これは本当に恐ろしい病気です。日焼けはまさに自殺行為だったのですね」と力なく語ったアシュリーさん。治療費も非常に高いが、こんな状態に陥るために高いお金を払って日焼けサロンに通っていたことにもやるせない気持ちでいっぱいだという。
彼女の最期のメッセージをしっかりと受け止めるべく、その後オレゴン州やワシントン州では日焼けサロンの使用に関する新たな規制法を定めた。『USA Today』によれば、アメリカでの日焼けサロンの使用者は成人が35%、大学生が59%、10代が17%というなか毎年40万人以上の新たな皮膚がん患者が見つかっており、これは増える一方とのこと。今では両者の間には何らかの関連性があるとみられている。また国際がん研究機関『IARC(International Agency for Research on Cancer)』は2009年、日焼けマシンと皮膚がんの関連性について、ハザードレベルをグループ2Aの“おそらく発がん性がある” からグループ1の“発がん性がある”に引き上げていた。さらに米国皮膚科学会は、20歳までに5回以上の強い日焼けを経験していた人においては発症率が80%と特に高いことを指摘している。
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