【海外発!Breaking News】「警察犬を攻撃した者に刑罰を」犯人に腹を切り裂かれたK9のハンドラー、訴え実る(英)
TechinsightJapan / 2018年2月3日 4時0分
賢さ、忠実さ、そして非常に優れた嗅覚や聴覚を活かし、警察官が入れない小さな場所にも潜入して行方不明者を探し、容疑者をみつければひたすら近づいて吠える―各種の捜査において警察官が“K9”こと警察犬の活躍に頼る部分はとても多くなっているが、追われて心の余裕をなくしている容疑者はどんな手を使ってもそれに抵抗するもの。そうなれば警察犬は果敢な性格が災いし、命の危険にさらされてしまうことになる。犯人にナイフで刺されてあやうく命を落とすところであったイギリスの警察犬“フィン号”。その話題が人々の関心を集めているもようだ。
ロンドンの北に位置する英ハートフォードシャーで、警察が里親から譲り受けた時はちょうど生後9か月であったというジャーマンシェパードの“フィン号”。数々の訓練を経てハートフォードシャー州警察のデイヴ・ウォーデルさんとチームを組むようになって以来、フィン号は6年の任務のなかで犯罪者200名以上を追跡してきた。類まれなる捜査の才能ゆえ、認知症で徘徊する女性を探し出したこともあるという。
ところが2016年10月、強盗事件を起こして警察に追い詰められたある犯人が、8歳であったフィン号を隠し持っていた刃渡り25.4cmのナイフで刺した。ウォーデルさんを守ろうとしたフィンは頭を切りつけられ、腹を十字に切り裂かれ、瀕死の重傷を負った。今もその夜の出来事を鮮明に覚えているというウォーデルさん。彼は『MailOnline』の取材にこのように語っている。
「私は容疑者に言いました。『どうか話を聞いてくれ。この犬と争うのは無駄な抵抗というものだぞ』と。ところが…暗いなかで私の目に飛び込んできたのは大きな金属性のものでした。さらに犯人はフィンの胸部から下に向けてそれをぐいっと引き、フィンの体は血で覆われました。狩猟用を思わせる実に巨大なナイフだったのです。」
「私の大事な犬が刺された―この野郎、なんということを…と動揺する私に代わり、フィンは力を振り絞って男の脚に噛みつき、激しくその体を振り回したのです。」
警察犬としての使命にあくまでも忠実であったフィン号。バックアップの警察官が現場に到着し、すでに息も絶え絶えであったフィン号は24時間営業の獣医のもとに運ばれた。ところがそこでは手術ができず、設備の整った別の医師のところに運ばれた時には翌朝4時にもなっていた。このニュースは世界中に流れ、フィン号の命が助かるようにと誰もが祈りを捧げてくれたが、ウォーデルさんはとにかくやるせなかったという。
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