【海外発!Breaking News】人間の血の味を覚えたベンガルトラ 13人を襲い、地元住民は怯える日々(印)
TechinsightJapan / 2018年9月13日 18時19分
インドで絶滅危機にあったベンガルトラが政府の保全政策が成功し、近年ではその数が増加している。絶滅寸前の野生動物が増える傾向にあることは喜ばしいことだが、人口増加に伴いトラの生息地が減少、ここ2年で13人がトラに襲われ命を奪われているという。『Mirror』などが伝えた。
インド西部マハーラーシュトラ州パンダーカワーダの住民らは、近年相次いで起こるベンガルトラによる襲撃に生活を脅かされている。
野生のベンガルトラは絶滅危機に瀕しており、2006年には1411頭のみが確認されていただけであった。しかし今ではおよそ2500頭、世界に生息する4000頭のトラの数の半数を上回るまでに増えており、これまでトラの保全政策に尽力してきたインド政府の試みが成功した証とも言える。ところがここ2年以上は、増えたトラに人間が襲われるという被害が相次いでいるのだ。
最初の犠牲者は高齢女性で、背中に大きな爪痕を残しうつ伏せ状態で綿畑に倒れていた。2人目は農民男性で、遺体は左脚1本が完全に食いちぎられていたという。さらに両脚を噛みちぎられ死亡した女性や、背中に噛みつかれて脊柱が露出した状態で亡くなった男性もいる。先月だけでも3人がトラに襲われ、そのうちの1人で12番目の犠牲者となった牛飼いの男性は、農村部の高速道路近くで遺体が発見された。
森林局の役人らは、トラの足跡やDNA検査、複数の目撃証言などからこれまで人を襲ったのは雌の5歳になるベンガルトラであることを明かした。このトラは生まれて間もない頃からリサーチをしているスタッフらに“T-1”と名付けられ、監視されてきた。T-1の母親は、人間が野生のブタから農作物を守るために張り巡らしてある電線により感電死したことも分かっている。インドの30%のトラがそうであるようにT-1は決して専用の保護区には棲まず、保護された森林地帯で過ごしている。そのT-1が人間を次々に襲っているという。専門家によると、1頭のトラが複数の人間をこのように襲うケースは珍しいようだが、その背景にはトラの生息地の減少が深く関わっていることが明らかになった。
増えたトラの数同様、インドでは人口も急速に増加している。パンダーカワーダのような農村地帯でさえ人口密度が上がり、人間が農地にと開拓を広げ続けるために森林地域が減少、増えたトラはテリトリーを求めて次第に人間の住むエリアへと姿を現し、生きるためにカモシカや野ブタ、牛や馬、そして時に人間を襲う。皮肉にもトラの数を増やすために保全政策に尽力した人間と、増えたトラの間でこのような悲劇が起こる傾向にあるというのだ。
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
「ゾウは夫を踏みつけ投げ飛ばした」 これまで150人が死亡 森林開発と温暖化がもたらした危機 人間とゾウ「死ぬまで働かせる」虐待も
RKB毎日放送 / 2024年11月28日 18時25分
-
【海外発!Breaking News】野生のトラが農家の門に体当たり 九死に一生を得た74歳男性(中国)<動画あり>
TechinsightJapan / 2024年11月23日 11時55分
-
なぜクマはイヌを恐れるのか? それは先史時代からDNAに刻まれた積み重ねによるものだった!
ニコニコニュース / 2024年11月18日 19時20分
-
【海外発!Breaking News】外のトイレに行く途中、トラに襲われた男性死亡 妻が目撃の悪夢(マレーシア)
TechinsightJapan / 2024年11月3日 11時55分
-
足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大人気」の動物、フィンランドで撮影に成功
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月3日 7時15分
ランキング
-
1「ユニクロは出ていけ」 柳井会長「新疆ウイグル自治区産の綿花使っていない」発言に中国で批判殺到
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月29日 17時8分
-
2韓国、日本企業4社に賠償命令 元徴用工訴訟
共同通信 / 2024年11月29日 18時17分
-
3ジョージア、親欧米路線放棄 「28年までEU加盟交渉凍結」発表 対露接近も
産経ニュース / 2024年11月29日 8時40分
-
4ロシア軍、ウクライナのエネルギー施設に大規模攻撃…100万以上の世帯が停電か
読売新聞 / 2024年11月29日 11時51分
-
5ニュースの核心 ウクライナ防衛線〝崩壊危機〟に英メディア「戦略的な大惨事」 バイデン政権の兵器供与、トランプ氏大統領就任までの時間稼ぎか
zakzak by夕刊フジ / 2024年11月29日 15時30分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください