【海外発!Breaking News】カード会社へ返済のため、癌と偽り寄付金サイトで金を集めた女教師(英)
TechinsightJapan / 2018年11月4日 21時20分
化学療法が効果がなかったとして、癌のための治療費を寄付金サイトや慈善団体から搾取していた女教師が逮捕された。女は職場の同僚や友人はおろか、両親までをも騙していたという。『BBC News』『The Sun』『Liverpool Echo』などが伝えている。
英マージーサイド州ウィストンに住むキーラ・ブレイフォード(25歳)は、今年3月から9月にわたって自分を皮膚癌と偽り、同僚や友人だけでなく家族をも騙して寄付金を集める詐欺行為を働いた。
同州セント・へレンズにある「Sutton Academy(サットン・アカデミー)」で社会学の教師をしていたキーラは、同僚に「3つの手術不可能な腫瘍を抱えている」「化学療法を受けたが効果がなかった」と嘘をついた。その後、友人のひとりがキーラのためにクラウドファンディングサイト『JustGiving』にアカウントを設定し、「癌と闘うキーラが化学療法以外の可能な治療を受けて救われるように」と寄付を募ったところ、10,515ポンド(約154万円)が集まった。これに味を占めたキーラは、寄付金サイトとは別に慈善団体やチャリティイベントなどを通して4か所から直接寄付された8,722ポンド(約128万円)を、クレジットカード会社の負債や通販での洋服購入に使い込んだ。
ところがキーラの詐欺は、学校のパソコンで医師からのカルテを偽造していたところを上司に見つかったことで発覚。学校を解雇され警察に通報されたにもかかわらず、キーラは「自分は病気」と主張し、警察からNHS(英国民保健サービス)のカルテを提示されると初めて詐欺行為を認めた。
キーラを信じ、寄付を集めた人の中にはチャリティイベントとして飛行機から飛び降りるパラシュート・ジャンプにチャレンジした男性もいた。あるチャリティイベント主催者のロバート・デュアンさんは、父親と弱々しそうにダンスをするキーラを見て涙が溢れたと話している。寄付金サイトのアカウントを設定した友人や慈善団体スタッフ、『JustGiving』を通して寄付した人たちは「空しくて裏切られた気持ちと同時にすっかり騙されて恥ずかしい気持ちだ」「こういう詐欺師がいるから、本当に寄付金を必要としている人が疑われてしまい、寄付が集まらなくなるんだ」と、キーラに対して悲しみや怒りを露わにした。
11月2日、リバプール刑事法院に杖をついて両親とともに現れたキーラは、裁判所の外で喫煙しながら涙を見せる姿が捉えられた。また、法廷では「原因不明の病を抱えている」と涙ながらに訴えたが、検察官や判事はキーラを厳しく糾弾した。
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