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【エンタがビタミン♪】ROGUE奥野敦士、頸椎損傷からの復活を振り返り「腹から声は出なくなったけど、心から出るようになった」

TechinsightJapan / 2019年5月8日 18時39分

病院で目が覚めた時には自力で起き上がることもできず、頸椎損傷により下半身を動かせなくなっていた。医師からは「全面的な生活介助が必要で、アーティストとしての復活は一般的に考えて無理」と告げられる。

音楽の道を諦めかけていたところ、事故から1年半ほど経ったある日、1枚のDVDが送られてきた。それはROGUEメンバーと仲間たちが奥野を励まそうと開催してくれたライブ映像で、多くのファンからビデオメッセージも届いた。

それを見て号泣した奥野は「これは何かしなけりゃいけない」とやる気を取り戻し、「自分に唯一残されているのは歌うことだ」と思い至る。

リハビリ担当の作業療法士に「どうしても歌えるようになりたくて! どうすればいいですか?」と相談したところ、カラオケルームを準備してくれた。しかし奥野がマイクに向かっても「あ、あ」としか言えず、歌声が出てこない。頸椎損傷の影響で腹筋に力が入らないのである。

それでも彼は諦めず、カラオケで歌おうと努力するうちに腹筋を使わない歌唱法を編み出した。車いすでシートベルトを締めて前にかがむと腹がギュッと締まる―それを利用して歌声を出すというものだ。

歌声を取り戻した奥野は、カラオケでルイ・アームストロングの『What A Wonderful World』(この素晴らしき世界)を歌うところをスマホで撮ってYouTubeに投稿した。

すると偶然、それを見たMr.Childrenの桜井和寿が群馬の病院まで訪ねて来た。彼が主催する野外フェスに出てもらえないかというのだ。奥野にとって跳びあがるほど嬉しい話だが、実は頸椎損傷により汗がかけず自分で体温調整できないため野外フェスでは熱中症になるかもしれない。残念ながら断るしかなかった。

その後、ミスチル桜井は野外フェスで「ROGUEというバンドを中高生時代に好きで聴いていて『終わりのない歌』というすごいいい曲があるんです」とギターで弾き語り、さらに奥野が『What A Wonderful World』を歌う動画を紹介した。

今度は偶然ネットでそれを見た香川誠が「奥野のことを桜井君がしゃべってる…奥野歌えるんだ」と驚き、諦めかけていたROGUE再結成に向けて動き出す。

2013年10月19日、グリーンドーム前橋にて行われた『GBGB2013』でROGUEは再結成を果たし、23年ぶりに4人が揃った。奥野敦士は全国から群馬に集まったおよそ4000人のファンを前に7曲を熱唱したのである。

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