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【海外発!Breaking News】生活費一日30円だった女性が死去 生前に集まった寄付金1600万円の行方は?(中国)

TechinsightJapan / 2020年1月16日 21時17分

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両親を亡くし、病気の弟を支えるため一日に約30円の生活を続けていた中国の女性が栄養失調となった末にこのほど死去した。女性は昨年にメディアで大きく報じられ、中国の慈善団体が彼女のために募金を呼びかけ多額の寄付が集まっていたが、生前に女性が受け取った寄付金はほんの一部だったことが判明した。『South China Morning Post』『Global Times』などが伝えている。

貴州省の大学に通っていた当時24歳のウー・ファイエンさん(吴花燕)が病院に運ばれたのは、昨年10月のことだった。彼女は両親を亡くし、頼りにしていた祖母も他界した。たった一人の家族である弟は精神的な病気を抱えており、その治療費を賄うために奨学金で大学に通いながら2つのパートをかけ持ちし、さらに自分の生活費を切り詰めて一日約30円で生活していた。

ウーさんは朝はほとんど食べず、お昼か夕方には蒸しパン、もしくは唐辛子をかけたご飯を口にするだけの生活を5年も続けてきた。そのため彼女は体重21キロ、身長は135センチほどしかなかった。病院に運ばれる以前も体調に異変があったが、決して病院に行くことはなく「自分の治療費にお金を使いたくない」と話していたという。

しかしついにウーさんの体に限界がきてしまった。呼吸困難に陥り、搬送先の病院にそのまま入院することになったのだ。中国メディアはウーさんの成人女性とは思えない体型に衝撃を受け、こぞって彼女のことを報じた。そして多くの人が彼女を支援するために、あちこちで募金の呼びかけが行われた。

特に多額の寄付を集めたのが、中国の子供達を支援する慈善団体「中華少年児童慈善救助基金会(China Charities Aid Foundation for Children、CCAFC)」だった。CCAFCではウーさんの同意を得て募金を呼びかけ、最終的には100万元(約1600万円)を上回る金額が集まっていた。入院中のウーさんは当初、治療費としてCCAFCから2万元(約32万円)を受け取ったそうだ。

当時のウーさんは栄養失調の他に心臓や腎臓などにも疾患があり手術が必要だったが、30キロに満たない体重を増やしてから手術をする予定だった。ところが治療の甲斐なくウーさんは今月13日、病気の弟を残したままこの世を去ってしまった。彼女が亡くなったという一報は、中国の貧富の格差を浮き彫りにすることになった。

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