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【海外発!Breaking News】聖母マリアの顔がまるで別人に 17世紀の名画が家具修理業者によって台無しになる(スペイン)

TechinsightJapan / 2020年6月25日 21時0分

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このほどスペインで、17世紀の聖母マリアの名画が絵画を修復した者によって別人のような顔に変えられてしまった。修復を依頼したアートコレクターは彼らを「ヘタクソ」と呼び、怒りをあらわにしている。『Mirror』『New York Post』などが伝えた。

スペインに本拠地を置くメディア『Europa Press』が今月19日、17世紀の歴史を代表する画家の名画が修復作業者によって台無しにされたことを報じており、その仕上がりの酷さに各メディアが注目したようだ。

絵画はバルトロメ・エステバン・ムリーリョ(1617年-1682年)の作品で、聖母マリアが描かれた「無原罪の御宿り -エル・エスコリアル-」の複製画だった。バレンシアに住む匿名を希望しているアートコレクターはこの絵画の修復を業者に依頼したところ、聖母マリアの顔がまるで別人のようになってしまったという。



ふっくらとした頰に穏やかな表情をしていた聖母マリアの顔が修復業者から戻ってきた時には、輪郭はぼやけて不満を抱えた表情をしたオリジナルとは似ても似つかない聖母マリアになっていた。驚いたアートコレクターは修復のやり直しを命じた。

ところが2度目に戻ってきた時には前回よりさらに酷い仕上がりで、つり上がった目がまるで相手を睨んでいるようにも見えた。アートコレクターはこの修復作業に1200ユーロ(約14万5000円)を支払っているが、大事な絵画を台無しにされてしまったことで修復した業者を告訴する予定という。

ちなみに『Metro』によると、家具の修理業者が修復作業を行ったと伝えており、アートコレクターは家具や鏡などの装飾品の修理を依頼した業者に一緒に絵画の修復も依頼してしまったようだ。

スペインの芸術保存・修復協会(Acre)の元会長であり、ガリシア文化遺産保存修復学校の教授でもあるフェルナンド・カレラ氏(Fernando Carrera)は、今回の修復業者について次のように訴えた。

「彼らを修復士と呼ぶべきではないと思います。はっきり言って芸術品を台無しにする専門家だ。彼らは物を破壊しているんですよ。考えてみてください。人に手術をすることが許されているのは誰ですか? 薬剤師の免許がなくても薬を販売することってできると思いますか? あるいは建築家じゃない人が建物を建てるって想像できます?」

そして専門の訓練を受けていない業者が修復の仕事を請け負い、場合によって絵画などが修復不可能な状態にされてしまうケースも多いとし、「私たちの遺産を守るためにも法改正が不可欠である」と語気を強めた。

今回被害にあったアートコレクターは、問題の絵画の修復を訓練を受けた他の修復士に依頼したとのことだ。

画像は『Mirror 2020年6月23日付「Horror as ‘bodgers’ ruin historic painting of Virgin Mary during ‘restoration’」(Image: Coleccionista)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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