【海外発!Breaking News】五輪初トランスジェンダー選手の出場に「悪い冗談だ」 ベルギーの女子重量挙げ選手が異議<動画あり>
TechinsightJapan / 2021年6月6日 13時52分
7月23日から17日間にわたって開催される予定の「東京2020オリンピック競技大会」だが、国際オリンピック委員会(IOC)が2015年に策定したガイドラインによりオリンピック初のトランスジェンダー選手が出場する見通しになっている。しかし多くの異議の声があがっており、ベルギーの女子重量挙げ選手が「悪い冗談のようだ」とIOCを非難した。『New York Post』『insidethegames.biz』などが伝えている。
今年東京で開催されるオリンピックにトランスジェンダー選手が初出場することについて、ベルギーの女子重量挙げ選手アンナ・ヴァン・ベリンゲンさん(Anna Van bellinghen、27)がメディアを通してIOCに異議を唱えた。
焦点になっているのは、トランスジェンダーであることを公表しているニュージーランドの重量挙げ選手ローレル・ハバードさん(Laurel Hubbard、43)についてだった。ローレル選手は男性として生まれ、2013年に35歳で女性に性転換している。それまでは男子競技に出場していた。
その後、2015年にIOCが策定したガイドラインにより、トランスジェンダーの女性選手は男性ホルモンのテストステロン値が競技の前の12か月間、規定値(10nmol/L)以下であれば女子競技に参加することができるようになった。
これによりローレル選手はガイドラインに基づいた上で、女子重量挙げの大会に何度も出場して優秀な成績をおさめてきた。また今のところオリンピック出場についても同様のルールとなっており、ローレル選手は東京オリンピックの出場資格を持っているのだ。
この策定に多くのアスリートやスポーツ関係者から異論があったものの、これまで表立って声をあげる者はいなかったようだ。しかしこのほどアンナ選手がスポーツ情報サイト『insidethegames.biz』に、トランスジェンダー選手に関するIOCの判断について「女性アスリートにとって悪い冗談のようなものだ」と苦言を呈した。
アンナ選手は「トランスジェンダーのコミュニティについては全面的に支持しており、彼らのアイディンティティを否定するものではない」と前置きしたうえで、次のように語っている。
「トランスジェンダーの皆さんのために競技出場に関するルールを定めることは、様々な状況を考慮しなければなりません。実際には非常に難しいことであり、トランスジェンダーとそうでない者の双方が満足のいくような解決策を見出すことは恐らく不可能だと思っています。」
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