【海外発!Breaking News】雪山で滑落、骨折した男性のそばで13時間寄り添い続けた愛犬(クロアチア)
TechinsightJapan / 2022年1月7日 14時30分
雪の上で横になった男性の上で、体を丸めて寄り添う犬の写真が話題を呼んでいる。この男性は登山中に滑落して脚を骨折し極寒の雪山で動けなくなってしまったが、一緒にいた愛犬が男性の体を温めるかのようにぴたりと体を寄せ続けたという。発見されるまで13時間も男性を温め続けた犬の行動には、救助隊も「人と犬の関係性に際限はない」とSNSに投稿している。『Metro』などが詳細を伝えた。
このほど雪山で遭難したグラガ・ブルキッチさん(Grga Brkic)は、2人の友人と愛犬で生後8か月のアラスカン・マラミュート“ノース(North)”と共にクロアチアで最大のヴェレビト山脈を登っていた。雪に覆われ厳しい環境の中で道具をしっかり揃えて登山に挑んでいたなか、友人2人がグラガさんとノースがいなくなってしまったことに気付き、すぐに山岳救助隊に通報した。
通報を受けたク山岳救助隊「HGSS(Hrvatska Gorska Služba Spašavanja)」からは30人の救急隊員が派遣され、グラガさんとノースの捜索活動を開始したがすぐには見つからなかった。
そして13時間が経過した時、標高1800メートル付近のくぼみで横たわるグラガさんとその上で丸くなっているノースが発見された。グラガさんは登山中に滑落して骨折してしまい、その場から動けなくなっていたのだ。
寒さの厳しい雪山で13時間も動けずにいたなかで、低体温症にならず意識も保っていたグラガさんの状況は驚嘆に値するものだ。登山中によく発症する低体温症は、体温35度台で寒気や全身の震えなどの症状が出る。33度台まで下がってしまうと意識障害などが現れ、体を温めるなどの対応を取らなければ死に至ることもある。
2009年7月には北海道のトムラウシ山でツアーガイドを含む8名の登山者が低体温症で死亡するという遭難事故が発生したが、この時はたった15分で体温が1度下がり、低体温症を発症してから2時間で全員が亡くなってしまったと言われている。
それを考えると今回グラガさんが無事に発見されたのはほぼあり得ないケースで、大きな体でグラガさんを温め続けていたノースのおかげとしか言いようがない。
当時の状況について、グラガさんは「救助隊が到着するまでの間は、時間がとてもゆっくり過ぎるように感じたよ」と話している。ノースの行動を「奇跡的だ」とも明かしたグラガさんは、すぐに病院に運ばれて治療を受けた。下肢と足首を骨折していたが、現在は快方に向かっている。
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