【海外発!Breaking News】蝶の羽のように脆い皮膚を持つ21歳男性 「余命14歳」も笑顔を貫き天国へ(米)<動画あり>
TechinsightJapan / 2022年1月14日 7時0分
先天的に皮膚が弱くわずかな刺激でも激痛が走り、傷や水疱になって全身に広がる難病「表皮水疱症(EB)」と闘い続けた米カンザス州のマーキー・ジャケスさん(Marky Jaquez)が先月30日、21歳の生涯を閉じた。マーキーさんは医師に余命14歳(13歳との報道もあり)と言われるも、笑顔を忘れず常に前向きに生き、多くの人をインスパイアする存在だった。『Inside Edition』などが伝えた。
皮膚の遺伝性疾患である「表皮水頭症(EB)」を患う子供は、皮膚が蝶の羽のように脆いことから“バタフライ・チルドレン(蝶の子)”と呼ばれる。EBは皮膚組織を構成するタンパク遺伝子の変異で生じ、対症療法以外の治療法は確立されておらず、手や足の指が癒着したり、固いものが飲み込めないなど日常生活に支障が出る。また常に体に傷があるため感染症になりやすく、潰瘍、皮膚がん、内臓障害などの合併症を起こすこともある。皮膚だけでなく、口の中やまぶた、眼球、耳の中、食道などの粘膜にも影響が現れるため激痛を伴うが、世界には50万人の患者がいると言われ、そのほとんどは子供たちだ。
マーキーさんの場合、唾を飲み込むだけで食道の粘膜に傷ができるため、生後6か月の時からチューブで栄養を摂ってきた。また歩くことや外で思い切り遊ぶこともできず、毎朝激痛に耐えながら、母メリッサさんに水疱の処置や全身のガーゼ(近年はドレッシング材)の交換をしてもらっていた。
一家は2013年、マーキーさんの兄で当時14歳だったカルロス君を同じ病気で亡くしており、メリッサさんは過去に「この病気と闘うことは肉体的、精神的な痛みとの闘い。本当に覚悟がいるの」と述べていた。そして昨年12月30日、SNSに「マーキーは私の腕の中で安らかに息を引き取りました。きっと天国で兄と喜びの再会を果たしているでしょう」と綴り、「私の全て」と語っていた2人目の息子の死を伝えた。マーキー君は昨年、EBの画期的治療として注目されている遺伝子療法に挑戦したものの、年末にかけて容体が急変したという。
実はメリッサさんがSNSを始めたのは今から約2年前のことだそうで、かつてこんなエピソードを明かしていた。
「2019年のこと、マーキーを見た人が『母親が息子を火傷させ虐待しているのではないか』と警察に通報し、自宅に警察官が訪ねてきたわ。彼らはなぜ私たちに直接言ってこないのか。そして手を差し伸べてくれないのかと酷くショックを受け、その時に自分は独りぼっちだと感じたの。」
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