【海外発!Breaking News】「傷は闘いの証」NZ噴火で体の70%を火傷した26歳女性、2年半後に初めてマスクを外す(豪)<動画あり>
TechinsightJapan / 2022年6月9日 5時0分
ニュージーランド北部ホワイト島で2019年12月9日に火山が突然噴火し、47名の観光客のうち22名が死亡した。同島の噴火警戒レベルは1か月前から「2」へと引き上げられていたものの、島の観光は規制されていなかった。この噴火で父と妹を亡くし、体の70%に火傷を負ったオーストラリア人のステファニー・ブロウイットさん(Stephanie Browitt、26)がドキュメンタリー番組『60 Minutes Australia』に出演、噴火から2年半ぶりに圧縮フェイスマスクを外し、これまでの苦悩や夢について語った。
ホワイト島が噴火した午後2時11分、豪メルボルンから観光ツアーに参加していたステファニー・ブロウイットさんは、父ポールさん(Paul)や妹クリスタルさん(21)と一緒に噴火口にいた。
ステファニーさんは「噴火口を去ろうとした時、中心部から黒煙が上がるのが見えたの。そして数秒後、ツアー客の先頭にいたガイドが『走れ!』と叫んだのよ」と当時を振り返り、このように続けた。
「私はとにかく全速力で走ったわ。でも後方から聞こえてくる音はどんどん大きくなり、岩が地面を激しく叩きつけた。人々は泣き叫び『私はきっと死ぬんだな』と思ったわ。」
幸運なことにステファニーさんとポールさんは生きて噴火口から逃げ出すことができ、数時間後にオーストラリアの病院に空路で搬送された。しかしクリスタルさんは生きて島を離れることができず、重傷を負ったポールさんは噴火後1か月で亡くなった。
噴火で足首から上の体の70%に重度の火傷を負ったステファニーさんは、薬による昏睡状態に2週間置かれ、その後6か月間入院し皮膚移植や手指の切断手術を受けた。火傷は担当医師が「こんなに酷いケースは見たことがない」と明かすほど重症だったが、ステファニーさんは自身のこれまでの軌跡について「とにかく可能な限り最善を尽くした」と表現する。
そして今月5日、ステファニーさんは『60 Minutes Australia』の番組内で、噴火後初めて圧縮フェイスマスクを外し、皮膚移植を繰り返した自身の素顔を披露した。以前は「マスクを外すのは怖い」と語っていたが、実際にマスクを外した自分を見た時こう思ったという。
「鏡に映ったのは、それまで想像することさえなかった人生を生き抜いてきた、一人の人間だった。」
「これまでは本当に長い道のりだった。でも私は思っていた以上に強かった。生きるため、そして自分を取り戻すために毎日闘ってきた。そんな力が自分にあるなんて思いもしなかった。」
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