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ロシア副首相がイランを訪問、19の協力文書に署名(イラン、ロシア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年3月1日 10時25分

ロシアのアレクサンドル・ノワク副首相が2月28日にイランの首都テヘランを訪問し、同日に開催された第17回イラン・ロシア合同経済委員会に、イランのジャバード・オウジー石油相との共同議長として出席した。委員会では、ロシアとイランの2国間協力の拡大、特に、石油と産業、道路、住宅、規格、経済フリーゾーンなどの分野での協力について話し合った(2月28日付シャナ通信)。

ノワク副首相は同日、イランのムハンマド・モフベル副大統領とも会談した。ノワク副首相は、経済界や民間部門から200人以上のロシア人がイランを訪れ、今回の合同委員会に参加、これまでの合意をフォローアップし、新たなプロジェクトについて意見交換を行っていると述べた(2月28日付シャナ通信)。また、同副首相は「われわれは上海協力機構(SCO)の枠組みの中で、イランのイニシアチブによるエネルギー・ハブの形成について、建設的な協議を行う用意がある」とし、イランの石油プロジェクトへのロシア企業の参加に触れ、特に5つの油田開発でイランと協力しているZN Vostok(ZNV)の名前を挙げた(2月28日付シャナ通信)。

これに対し、モフベル副大統領は「国際南北輸送回廊(INSTC)やイラン南部港湾開発プロジェクトなどのプロジェクトの一部は、両国にとってだけでなく、地域にとっても非常に重要だ」と述べた。また、特にINSTCとラシュト~アスタラ間の鉄道建設プロジェクト(2023年5月19日記事参照)の進捗状況を真剣にフォローしているとし、両プロジェクトがロシア側と協力してできるだけ早く完了することに期待しているとした(2月28日付シャナ通信)。

イランとロシアは、同委員会の閉会式で19の協力文書に署名した。また、イラン国営石油会社(NIOC)とロシアのZNVとの間、イラン国営石油化学会社(NPC)とロシア側の石油化学会社との間で、覚書(MoU)が署名された(2月29日付シャナ通信)。

(鈴木隆之、マティン・バリネジャド)

(イラン、ロシア)

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