大連市で「北東アジアグリーン燃料船サプライチェーン連盟」設立、船舶の脱炭素化を加速(中国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月9日 1時10分
中国大連市で4月26日、船舶の脱炭素を目指す「北東アジアグリーン燃料船サプライチェーン連盟」が設立された。同連盟は遼寧省交通運輸庁や遼寧海事局、中国船級社(CCS)、大連市長興島経済技術開発区など11の機関が共同で設立し、中国科学院大連化学物理研究所など21の団体が入会している。地域間連携や異業種連携を強化し、海運業のグリーンで低炭素な発展を促進することが狙いだ。
グリーン船舶燃料のグリーンメタノールは、新エネルギー船の最適な燃料といわれる。遼寧省交通運輸庁によると、国内のグリーンメタノールの製造所は現在32カ所あり、これらは全て東北3省に集中しており、投資総額は約2,832億元(約5兆9,472億円、1元=約21円)に上る。製造量は2028年に741万トン、2030年には3,200万トンに達する見込みだ。主に船舶の燃料として使われる見込みで、鉄道などで遼寧省の港へ輸送した後、国内外の主要ハブ港へ運ばれるという。
同連盟の設立により、メタノール燃料船の生産体制、グリーンメタノール燃料の生産量や需要量、船舶運航計画といった情報を各関係者間で共有する。また、道路輸送、鉄道輸送、海上輸送、倉庫管理など物流の各段階での連携を通じて、船舶関連事業全体の二酸化炭素(CO2)排出削減を図る。中国のグリーン燃料のカーボンフットプリント算定や認証基準の策定にも携わるという。
遼寧省政府は、大連港をグリーン燃料の補給基地として整備することで、同グリーン燃料のサプライチェーンの強靭(きょうじん)化を進めるとしている。また、グリーンメタノール産業の育成を通じて、省内の関連製造業、物流・運輸業、商品貿易、サービス業の発展を直接的・間接的に牽引し、これらの年間生産額を2030年に4,500億元、2035年に1兆元台に引き上げることを目指している。
(李莉)
(中国)
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