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政府が飲食業の質の高い発展目指した指導意見を発表(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月2日 11時0分

中国の商務部、国家発展改革委員会、財政部など9部門は3月28日、「飲食業の質の高い発展促進に関する指導意見」(商服貿発[2024]46号)を発表した(文書は3月4日付)。飲食業消費の国内大循環(注1)で主体的作用を増強するため、各省庁・組織などの責任で強化すべき分野を示したもの。

主に(1)サービスの質の向上、(2)新たな飲食消費シーンの創出、(3)飲食業の発展エネルギーの増強、(4)優れた飲食文化の発揚、(5)(飲食業の)グリーン発展の促進、(6)飲食業の経営環境の整備など22項目からなる。

(1)では、食品について「四つの最も厳しい」(注2)を求め、飲食分野の国家標準、業界標準を制定・改定する。(2)では、大型チェーン店の地方での店舗展開を奨励し、地方政府、業界団体、プラットフォーム企業による飲食消費促進活動を奨励する。

(3)では、飲食業のデジタル化を進めるとともに、地方各地で特徴あるブランドを育成する。また、軽食の商標登録を進め、サプライチェーン間の協力を強化し、食材栽培関連産業を発展させ、農民の収入を増加させる。(4)では、中国の飲食文化のユネスコ無形文化遺産登録を推進し、飲食店の海外市場開拓を支援するとともに、料理人の海外での就業を推進する。

(5)では、飲食店での浪費を減少させるとともに、飲食店の排煙や騒音のコントロールを強化する。また、プラスチック製の使い捨て用品や包装を減少させる。(6)では、設備導入、認証・認定、保険購入などの名目で政府が企業から規定外の費用を徴収することを禁じる。また、営業許可に当たっての不必要な検査を減らすとともに、企業が消費者に対してQRコードを通じた注文を強制することなども取り締まる。

商務部は、飲食業は消費の10%以上を占め、消費促進や就業の安定にとっても重要な分野とした。その上で、現在の飲食業は食品安全や発展のための環境に問題があるとの認識を示し、「指導意見」の意義を強調した。

(注1)習近平国家主席が提唱する「国内大循環を主体とし、国内と国際の2つの循環が相互に促進する新たな発展局面」(双循環)で、「生産、分配、流通、消費について需要が供給を牽引し、供給が需要を作り出す高レベルの動的均衡により、国民経済の良好な循環を促進する」こと。

(注2)最も厳密な標準、最も厳格な監督、最も厳しい処罰、最も厳粛な責任追及を指す。

(河野円洋)

(中国)

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