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2024年のEU商用車市場、電動車はバンやトラックで低調もバスでは2割超の増加(EU)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年2月4日 0時0分

添付資料PDFファイル(156 KB)

欧州自動車工業会(ACEA)は1月28日、2024年のEUの小型商用車(バン)、トラック、バスの新車登録台数(注1)を発表した(プレスリリース、添付資料表1参照)。

バンの新車登録台数は、前年比8.3%増の158万6,688台だった。燃料タイプ別では、ディーゼル車が10.5%増の約134万台で、全体の84.5%(前年から1.7ポイント増)を占めた。電動車(ECV、注2)は9.1%減の約9万6,200台にとどまり、全体に占める割合は6.1%(1.1ポイント減)だった(添付資料表2参照)。

トラックの新車登録台数は、前年比6.3%減の32万7,896台だった。燃料タイプ別では、ディーゼル車が依然として全体の95.1%(前年から0.1ポイント増)を占め最多だったが、台数は6.2%減の約31万1,700台だった。ECVのシェアは前年同様2.3%で、台数は4.6%減の約7,500台だった(添付資料表3参照)。大型トラック(車両総重量16トン以上)のECV登録台数は前年比29.4%増だったが、中型トラック(同3.5以上16トン未満)は21.1%減だった。

バスの新車登録台数は、前年比9.2%増の3万5,579台だった。燃料タイプ別では、ディーゼル車が前年比11.1%増の約2万2,400台で、全体の63.1%(前年から1.0ポイント増)を占めた。ECVは26.8%増の約6,590台で、シェアは18.5%(2.6ポイント増)に伸ばした(添付資料表4参照)。イタリアではECVのバスの新車登録台数がEUで初めて1,000台を超え、ドイツ、フランスを抜いて、EU最大のECVバス市場となった。

ゼロエミッション車への移行が急がれる中、EU自動車産業は競争力低下に直面している。ACEAは打開策の1つに規制緩和を挙げ(2024年12月18日記事参照)、例えば2025年に大型車の二酸化炭素(CO2)排出基準に係る規則を見直すことも提言した(2024年9月25日記事参照)。ACEAの商用車委員会のクリスチャン・レビン委員長〔スウェーデンのスカニアの最高経営責任者(CEO)〕は2025年1月14日付の声明で、ゼロエミッション車への移行には、大胆で先見的な目標設定だけでなく、ECVの充電・水素充填(てん)インフラ拡充といった環境整備や投資拡大に資する長期的なインセンティブも必要と指摘。EUおよび加盟国レベルで整合性の取れた、脱炭素化支援の規制枠組みが必要と訴えた(プレスリリース)。

(注1)トラックとバスについては、未公表のブルガリアとマルタを除く25カ国の統計。

(注2)ECV(Electrically Chargeable Vehicle)とは、バッテリー式電気自動車(BEV)とプラグイン・ハイブリッド車(PHEV)を指す。

(滝澤祥子)

(EU)

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