トランプ氏とバイデン氏の支持率の差が縮まる傾向に、米大統領選挙世論調査(米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月22日 12時0分
米国の2024年大統領選挙候補として有力とみられる民主党候補のジョー・バイデン大統領、共和党候補のドナルド・トランプ前大統領両氏の世論調査の支持率の差は、前週(2024年4月15日記事参照)に続き縮まる傾向が見られた。
NBCニュースは4月21日、米国大統領選挙に関する世論調査結果(注1)を発表した。それによれば、もし今日大統領選挙が行われた場合、誰に投票するかという問いに対して、トランプ氏が46%、バイデン氏が44%となった。1月の同様の世論調査では、トランプ氏(47%)がバイデン氏(42%)を5ポイントリードしており、それと比べて差が縮まった。
有権者が重視する事項としては、インフレ・生活費(23%)、移民・国境状況(22%)、民主主義への脅威(16%)、雇用・経済(11%)、人工妊娠中絶(6%)が上位に挙がった。
また、11月の大統領選挙への関心度については、高い関心を持っている(関心度を10段階で評価して「9」か「10」を選択)と回答した割合は64%で、NBCニュースが過去の大統領選挙前に実施した2008年以降の世論調査の数字より低いとしている(注2)。ビル・マッキンターフ世論調査員(共和党支持)は、関心の高さが投票率の高さを示すとして、「11月のかなり前から投票率を予測することは困難だが、全ての兆候は投票率が2020年よりも低くなると示している」と述べた。
マサチューセッツ州のエマーソン大学が4月に実施した世論調査(注3)によれば、もし今日大統領選挙が行われたら誰に投票するかという問いに対して、トランプ氏が46%、バイデン氏は43%と、トランプ氏が3ポイント上回った。
自身の所得を平均より上、あるいは下とみなす人々で両氏の支持傾向に違いがみられた。世論調査担当のスペンサー・キンボール事務局長は「自分の所得が平均を大きく下回っていると感じている人はトランプ氏(50%)をバイデン氏(32%)より支持する傾向があり、平均をはるかに上回っていると感じている人はバイデン氏(55%)をトランプ氏(22%)より支持する傾向がある」と指摘した。
(注1)実施時期は2024年4月12~16日。対象者は全米の登録有権者1,000人。
(注2)2008年は74%、2012年は67%、2016年は69%、2020年は77%。
(注3)実施時期は2024年4月16~17日。対象者は全米の登録有権者1,308人。
(松岡智恵子)
(米国)
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