マドリードで世界最大規模の国際旅行博「Fitur」開催、訪日観光が好調(スペイン)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年2月4日 0時10分
世界最大規模の国際旅行博「Fitur(フィトゥール)2025」が1月22~26日、スペインのマドリード国際展示場(IFEMA)で開催された。
世界156カ国から9,500以上の企業が出展し、会期5日間の来場者数は25万5,000人(うち業界関係者15万5,000人)を超えた。参加国、出展企業、来場者数の全ての数値は前年を上回り、観光産業の好調ぶりが反映された数字となった。会場内では、自然、食文化、音楽、伝統、スポーツなどの観光資源を巧みにアピールし、持続可能な観光モデルを提案した。
日本からは、国際観光振興機構(JNTO、通称:日本政府観光局)がジャパンパビリオンを設置し、地方自治体や航空会社、旅行会社など26団体が出展した。
ジェトロはジャパンパビリオンのステージにおいて、日本食のプロモーションイベントを実施。日本産食材サポーター店の1つであるRestaurante UEMURAと連携し、「日本米」をテーマに、おにぎりと日本酒をPRした。日本人がおにぎりを食べるシチュエーションや正しい握り方、レシピ、日本酒の産地や製造方法などを紹介。対象品目のみならず、日本食の文化そのものの認知度向上も目指した。
おにぎり、日本酒のプロモーションイベントの様子(ジェトロ撮影)
おにぎりは、「Onigiri」の名称で認知している人も一定数いたが、「日本米のおにぎりを食べるのは初めて、米が甘くもっちりしていておいしい」といった声が聞かれるなど、認知度向上にはまだ伸びしろがある印象を受けた。日本酒は、能登半島復興支援として石川県のすっきりした味わいの銘柄と甘みや香りが強い銘柄の2種類を提供、前者の銘柄をより好む人が多かった一方、後者の銘柄はスペインの酒「モスカテル(注)」に似ているとコメントする人もおり、スペイン人の日本酒に対する親和性の高さが伺えた。
2024年の年間訪日外客数は3,686万9,900人(JNTO推計値)と年間の過去最高を更新した。2024年のスペインからの年間訪日外客数は前年比57.3%増の18万2,300人となり、欧州の中でも特に成長が著しい国とされている。イベリア航空がマドリード~東京成田間の直行便を2024年10月から4年半ぶりに再就航したことも追い風となり(2024年11月26日記事参照)、スペインからの訪日外客数のますますの増加に期待がかかる。
次回のFiturは、2026年1月22~25日にメキシコをパートナー国として開催予定。
(注)スペインにおいて、ブドウ品種のマスカットを原料に作られるワインで、糖度が高く、甘く華やかな香りが特徴。
(宮下葉月)
(スペイン)
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