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ASEAN-BACマレーシアが議長に就任、6つのレガシープロジェクトを発表(ASEAN、マレーシア、インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、ミャンマー、ラオス)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年2月5日 0時30分

ASEANビジネス諮問評議会(ASEAN-BAC)の2025年議長を務めるASEAN-BACマレーシアは1月16日、第102回会合を開催し、前年議長のASEAN-BACラオスからの引継ぎを行ったと発表した。同日には併せて、ASEANおよびASEANの対話パートナー国(注1)の産業界から構成される共同ビジネス評議会(JBC)の第25回会合が開催された

ASEAN-BACマレーシアのナジル・ラザク議長はJBC会合で、2025年に取り組むレガシープロジェクト(注2)として「ASEAN企業体(ABE)」や「ASEAN新規公開株式(IPO)目論見書」(2024年11月7日記事参照)、「ASEAN民間資本市場イニシアチブ」の実現などを発表した。これらの取り組みを通じて、ASEAN加盟国間の貿易投資の強化、経済の統合および連結、包括的で持続可能な未来の構築、デジタルの未来に向けた変革を実現するとした。

「ASEAN企業体(ABE)」は、一定の基準を満たしたASEANの企業を認定する制度。認定企業が得られる恩恵として、ASEAN域内での資本、人材の自由な移動や株式保有比率の上限引き上げが検討されており、詳細は今後、各国の産業界からの要望なども踏まえて制度設計される。また、認定条件として、ASEANの少なくとも4カ国への投資もしくはプレセンスがあること、ASEAN企業の株式保有比率が30%以上であること、金融やエネルギー、輸送、観光などの優先業種で事業を行うこと、企業が投資先国にもたらす外国直接投資(FDI)の潜在的な規模が一定以上であること、2025年に採択される予定の「ASEAN共同体ビジョン2045」に即した持続可能な開発目標(SDGs)に取り組むことを提案した。

同制度は2025年のASEAN首脳会合での承認を目指すとしたうえで、マレーシアが中心となり制度の確立を進める。

ナジル議長は会合において、「2023年はASEANに過去最高となる2,300億ドルのFDIが流入し、世界5位の経済規模を誇る地域として認識されている。ASEAN-BACはこの勢いを捉えて影響力のある取り組みを推進する」と述べた。

(注1)対話パートナー国には、オーストラリア、カナダ、中国、EU、インド、日本、ニュージーランド、韓国、ロシア、英国、米国が指定されている。ASEANはそのうち、オーストラリア、中国、インド、日本、韓国、米国と包括的戦略的パートナーシップを締結している。

(注2)6つのレガシープロジェクトには、「ASEAN企業体(ABE)」「ASEAN民間資本市場イニシアチブ」「ASEAN新規公開株式(IPO)目論見書」「ASEANの人材育成と流動性」「ASEAN共通炭素フレームワークとマレーシア炭素市場協会(MCMA)」「マレーシアデジタル交換プラットフォーム」の実現が含まれる。

(大滝泰史)

(ASEAN、マレーシア、インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、ミャンマー、ラオス)

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