吉利汽車、エジプト完成車組立工場を始動、中東アフリカで初（エジプト、中国）

中国の自動車メーカー、吉利汽車は1月15日、エジプトで「吉利（Geely）」ブランドの完成車組み立てを開始すると発表した。工場開所式が同日開催され、エジプト政府からムスタファ・マドブーリー首相をはじめ、カメル・ワジール副首相兼産業・運輸相やラニア・マシャート計画・経済開発・国際協力相、ハッサン・ハティブ投資・貿易相が参加したほか、カイロ県のイブラヒム・サベル・ハリル知事とギザ県のアデル・サイード・アル・ナジャール知事が出席したとエジプト国家情報サービス（SIS）などが報じた。

ババリアン自動車生産社（the Bavarian Automotive Manufacturing Company）内の工場で、セダンの「Emgrand」とスポーツ用多目的車（SUV）「Coolray」の2車種を生産する。

マドブーリー首相は「この工場は政府の自動車産業セクター強化政策の重要な一歩であるとともに、吉利にとって中東アフリカ地域で最初の組立工場となったことは、エジプトの投資環境に対する評価と、経済課題対応力に対する外国投資家の信頼を反映している」と述べた。

吉利のエジプト販売代理店のオートモビリティ（Automobility）会長のファハド・アリ・アル・ガネム氏は、生産の第2段階は中東アフリカに輸出することで、現地サプライヤーの基盤が拡大し、雇用機会と外貨供給が増加すると述べた。

吉利グローバル・オートモーティブ社長のソン・ジン氏によると、主要14部品の現地開発を実現し、現地調達率は45％を超えるという。

オートモビリティのマネジングディレクター、オスマン・アブドゥル・モネム氏は、年産数千台に達し、最初の納品は2月になる見込みだと述べた。

工場が立地する10月6日市（Sixth of October City）はエジプトの自動車組立工場の集積地で、日系では日産も工場（2024年12月11日記事参照）を構えている。

（西澤成世）

（エジプト、中国）