米議会上院、運輸長官に元フォックス系ニュースのダフィー氏を承認(米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月29日 11時5分
米国連邦議会上院は1月28日、ドナルド・トランプ大統領が運輸長官候補に指名していた、ショーン・ダフィー元下院議員(共和党、ウィスコンシン州)の人事を、賛成77、反対22で承認した。
ダフィー氏は、米ウィスコンシン州ヘイワード出身の53歳。2002~2010年に同州アッシュランド郡の地方検事を務めた後、2011~2019年の5期にわたり、米連邦議会下院議員(共和党、同州選出)の職に着いた。在任中は、金融サービス委員会に所属したほか、住宅および保険に関する小委員会の委員長を務めた。退任後は、米国のケーブルニュースチャンネルであるフォックスビジネスのニュース番組のホストなどを務めていた。同じくフォックス系列番組の出身者には、国防長官に承認されたピート・ヘグセス氏がいる。
運輸省は、航空システムや、鉄道、道路交通、自動車、港湾、橋、パイプラインなどを管轄する省庁。トランプ氏が1月20日に発令した大統領令には、インフレ削減法(IRA)やインフラ投資雇用法(IIJA)で定められている道路交通のインフラに対する支出の一時停止や、自動車の環境規制における燃費基準値の見直し、開発が遅れる地域でのパイプラインを含むエネルギーインフラの許可と建設の促進など、運輸省が管轄する分野での取り組みが複数含まれている。
ダフィー氏は、人事承認に先立って、上院商務科学運輸委員会が1月15日に開催した公聴会で「トランプ大統領は建設者(ビルダー)だ。彼は崩壊しつつある国のインフラ再建に投資したいと考えている」と述べ、国と国民をつなぐ大規模で永続的なプロジェクトに注力するよう(ダフィー氏に)求めた、と発言した(CBSニュース1月15日)。就任後は、道路と空の安全を最優先にすることなどを約束し、「重要なインフラプロジェクトの進行を遅らせる官僚主義を減らし、資金が効率的に使われるよう努める」と述べている。特に航空システムの現代化の必要性を訴えるとともに、管制官職には「最も優秀で聡明な」人材のみを採用するなど、人事の改善にも触れた。加えて、現在、州ごとに制定されている自動運転車に関する規制を、連邦政府で統一することも約束している(APニュース1月28日)。
(大原典子)
(米国)
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