ニトリ、ムンバイにインド1号店を開業（インド、日本）

ニトリホールディングスは12月20日、インド西部の商都ムンバイに同国1号店を開業した。店舗はムンバイ郊外のガートコパールにあるショッピングモール「Rシティー」に入居し、日本人駐在員が多く暮らすポワイ地区からも比較的アクセスの良い立地だ。

店舗面積は約880坪（約2,910平方メートル）で、家具や食器など計8,000点の幅広いアイテムをそろえる。日本と共通の商品も多いが、金属製のカレー用ボウルや皿など、インド市場を意識した商品も並ぶ。インドでの出店は海外で11カ国・地域目となり、2032年までに同国に289店舗を展開することを目指す。

ムンバイに開業したニトリ・インド1号店（ジェトロ撮影）

ムンバイには、すでに家具量販で世界最大手のイケア（スウェーデン）が進出しているほか、「ホーム・センター」を展開するランドマーク・グループ（アラブ首長国連邦）なども同程度の価格帯で販売しており、価格に敏感なインド市場において、いかに自社の商品やサービスの魅力をアピールし、認知度を高められるかが今後の課題となる。

ムンバイは、中央銀行であるインド準備銀行（RBI）のほか、大手企業や金融機関の多くが本拠地を置くなど、インド経済の中心地となっている。一定の購買力を持つ層が多い一大消費地であり、流行の発信地でもあることから、インドにおける「テストマーケティングの地」（2023年6月7日付地域・分析レポート参照）と考えられており、近年ではユニクロや無印良品などの日系の大手小売企業の出店も相次いでいる（2023年10月11日、2023年11月13日記事参照）。

（篠田正大）

（インド、日本）