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3月のCPI上昇率は前年同月比68.50%(トルコ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月8日 1時15分

トルコ統計機構(TUIK)が4月3日に発表した3月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前月比3.16%、前年同月比68.50%だった。「AAファイナンス」紙がエコノミストを対象に行ったインフレ予想値69.32%は下回ったが〔4月1日付現地経済紙「デュンヤ(Dunya)」〕、前年同月比で見ると、2023年11月以降5カ月連続の上昇となっている。政策金利が引き上げに転じた後もインフレは高止まりしており、金融政策が物価上昇のスピードに追い付かない状況といえる。

前年同月比で最も上昇した項目は、不動産賃貸(2.2倍)、レストラン・ホテル(94.97%)、交通費(94.41%)などのサービス部門で、同部門全体では96.48%だった。このほか、教育を含むその他サービスも90.41%と高い上昇を示した。一方、TUIKの発表と同じ日に発表された独立調査機関ENAグループの調査結果によると、3月のCPIは前月比5.68%、前年同月比2.2倍の上昇とされ、政府発表からは乖離している。

3月の国内生産者物価指数(D-PPI)上昇率は前月比3.29%、前年同月比では51.47%だった。また、イスタンブール商業会議所(ITO)が4月1日に発表したイスタンブール市の3月の小売物価上昇率は、前年同月の73.02%から78.25%に上昇した。

メフメット・シェムシェキ国庫・財務相は、3月の月間インフレ率は予測どおり低下したと述べ、震災対策を除く歳出の抑制や追加の金融引き締め政策を通じて、最優先事項の物価安定の目標を達成するまで、必要なことは何でもするつもりだとした(4月3日付「国営アナドル通信」)。

(佐野充明、ディラ・イェネル)

(トルコ)

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