1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

ブルキナファソ、マリ、ニジェールがECOWASから正式に離脱(ナイジェリア、ニジェール、ブルキナファソ、マリ、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS))

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月30日 14時50分

ブルキナファソ、マリ、ニジェール(注1)の西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)からの離脱が、1月29日に正式に発効した。これら3カ国は2024年1月28日にECOWASからの即時脱退を表明していたが(2024年2月1日記事参照、注2)、ECOWASは2024年12月にナイジェリアのアブジャで開催された第66回通常首脳会議で、3カ国が2025年1月29日に離脱するとしたうえで、1月29日から7月29日までを離脱後の移行期間とし、3カ国へ復帰の門戸を開き続けると発表している。

今回の離脱を受けて、ECOWASは、加盟国と関係当局に対して次のとおりの対応を求め、適用期間についてはECOWAS首脳会議による今後の3カ国との関係について詳細な方針が決定されるまでの間だと発表した。そのうえで、これらの対応は、移行期間中における国民の生活やビジネスの混乱を防ぐために必要な措置としている。

さらなる通達があるまで、3カ国の国民が所有するECOWASのロゴが入った旅券(パスポート)および身分証明書を引き続き有効なものとする。
ECOWAS自由貿易スキーム(ETLS)および投資政策に従い、3カ国からの物品やサービスを引き続き取り扱う。
さらなる通達があるまで、ECOWASの議定書に基づき、3カ国の市民が引き続きビザなしで移動、居住、定住の権利を享受できるようにする。
ECOWASの任務に従事する、3カ国出身のECOWAS職員に対し、全面的な支援と協力を提供する。

ECOWASは、2023年7月26日にニジェールで発生していたクーデーターを受け(2023年9月19日付地域・分析レポート参照)、同年7月30日に臨時首脳会議を開催し、憲法秩序の回復要求と軍事介入の可能性や、貿易や金融取引の停止などの制裁措置の導入を発表していた(2023年7月31日記事2023年8月14日記事参照)。

今回の3カ国の離脱を受け、ECOWASの加盟国は12カ国となった(注3)。

(注1)ブルキナファソでは、2022年1月に軍が政権を掌握、2022年9月30日から暫定大統領を追放し、イブラヒム・トラオレ陸軍大尉が大統領に就任。マリでは、2020年8月に軍が政権を掌握、2021年5月24日に暫定政権を解任し、アシィミ・ゴイタ大佐が大統領に就任。ニジェールでは、2023年7月26日に、アブドゥラハマネ・チアニ将軍が軍事政権を樹立していた。

(注2)ECOWASの脱退・離脱には、書面での1年前の事前通告が必要とされている。1年経過後、その事前通告が撤回されない場合、ECOWASの構成国であることが停止される。

(注3)ECOWAS加盟国は、2025年1月29日現在で、ベナン、カーボベルデ、コートジボワール、ガンビア、ガーナ、ギニア、ギニアビサウ、リベリア、ナイジェリア、セネガル、シエラレオネ、トーゴの12カ国。

(奥貴史)

(ナイジェリア、ニジェール、ブルキナファソ、マリ、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS))

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください