イエメンのフーシ派、日本郵船運航船の乗組員25人を解放、ガザ停戦発効を受けて(イエメン、イスラエル、パレスチナ、日本、オマーン、英国、エジプト、南アフリカ共和国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月27日 13時25分
イエメンの武装組織フーシ派は1月22日、日本郵船が運航していた「ギャラクシー・リーダー」の乗組員を解放した。2023年10月のイスラエルとハマスの武力衝突開始(2023年10月10日記事参照)を受けて、フーシ派は2023年11月以降、紅海を航行する船舶へ攻撃を行い、2023年11月19日にギャラクシー・リーダー号を拿捕(だほ)し、25人の乗組員を拘束していた(2023年11月20日記事参照)。フーシ派の最高政治評議会は乗組員の解放について、「ハマス運動とオマーンによる仲介と連携して行われた」とし、イスラエルとハマスの停戦合意(2025年1月20日記事参照)を支持するためとした(「アルジャジーラ」1月22日)。
乗組員解放を受けて、日本郵船は1月24日、「乗組員25人が解放されたことに心から安堵(あんど)している。関係各国、関係機関の多大なる努力に感謝申し上げる」との声明を発表した。
日本の外務省は1月23日、「わが国としても、これまでギャラクシー・リーダー号の乗組員および船体の解放のため、G7をはじめとする同志国と連携しながら、フーシ派および関係国に対して働きかけを行ってきたところであり、解放の実現のためのオマーンをはじめとする全ての関係国の努力を高く評価する」とする北村俊博・外務報道官の談話を発表した。
紅海航路を回避する動きは、2025年に入っても継続している。IMFと英国オックスフォード大学が共同で開発したポートウオッチ(2024年2月19日記事参照)によると、1月13日から19日までにアラビア半島南西端とアフリカ東部の間のバブ・エル・マンデブ海峡を通過したタンカーと貨物船の合計は、1日当たり平均21隻と、前年同期の34隻から38.2%減少した。また、スエズ運河を通航した合計は同平均25隻と、前年同期の46隻から45.7%減少した。一方、南アフリカ共和国の喜望峰を通過した合計は同70隻と、前年同期の64隻から9.4%増加した。
イスラエルとハマスの衝突に関する動き、国際物流の混乱と企業の対応状況のそれぞれの詳細ついては、ジェトロの特集を参照。
(中溝丘)
(イエメン、イスラエル、パレスチナ、日本、オマーン、英国、エジプト、南アフリカ共和国)
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