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インドネシア、BRICSに正式加盟(インドネシア、マレーシア、タイ、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ共和国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月14日 0時10分

インドネシア外務省は1月7日、2025年のBRICS議長国であるブラジルによる、インドネシアのBRICS正式加盟に関する発表を歓迎すると発表した。インドネシアはASEANで初めての正式加盟国となった(注1)。インドネシアは2024年10月、ロシア・カザンで開催されたBRICSプラス首脳会議において、BRICS加盟の意向を表明していた(2024年11月11日記事参照)。

インドネシア外務省は、BRICSへの正式加盟を、グローバルな問題に対するインドネシアの積極的な役割の増大と、より包摂的で公平な世界秩序の実現に向けた多国間協力強化へのコミットメントを反映したものとしたうえで、「平等、相互尊重、持続可能な開発の原則に基づき、他の開発途上国との協力、強調を強化するための戦略的な一歩」と強調した。

また同省は、経済的強靭(きょうじん)性、技術協力、持続可能な開発の促進、気候変動、食料安全保障、公衆衛生といった世界的課題への対応など、BRICSが主導して取り組むアジェンダに、インドネシアも積極的に貢献するとした。

さらに、BRICSはインドネシアにとって、南南協力(注2)を強化し、グローバルサウス諸国の声に耳を傾け、グローバルな意思決定プロセスを象徴する重要なプラットフォームだと評価した。

インドネシア経営者協会(APINDO)のシンタ・ウィジャジャ・カムダニ会長は「インドネシアのBRICS加盟は、企業のビジネスに直接的な影響はない。むしろ、地政学的な問題への対処が、同国政府の狙いだろう」と述べた。同時に、インドネシアのBRICS加盟は、貿易・投資相手を多様化させる戦略的な機会になる可能性を指摘した上で、「中国、インド、アラブ首長国連邦(UAE)との協力強化に加え、アフリカや中東など、新たな市場におけるインドネシアの存在感の拡大にもつながる」と強調した(「ビスニス」紙2025年1月8日)。

一方で、インドネシア国内の複数の有識者からは、米国とロシア、中国が対立する国際情勢のなか、ロシアや中国が主導するBRICSへの加盟は、米国からの否定的な感情を招く可能性があるとの懸念が示されている。

(注1)インドネシアのほか、ASEAN加盟国では、タイが2024年6月、マレーシアが同年7月にそれぞれBRICSへの加盟を申請している。

(注2)ある分野で開発の進んでいる途上国が別の途上国の開発を支援する、開発における途上国間の協力のこと。

(大滝泰史)

(インドネシア、マレーシア、タイ、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ共和国)

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