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スターマー英首相、ウクライナ訪問、100年にわたるパートナーシップに署名(英国、ウクライナ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月24日 10時45分

英国のキア・スターマー首相は1月16日、ウクライナを訪問し、軍事・財政・人道の支援に向け、同国のボロディミル・ゼレンスキー大統領と100年間にわたるパートナーシップに署名した。

パートナーシップは9つの柱からなる。うち3つの柱については、防衛・安全保障にかかわるもので、2030年度(2030年4月~2031年3月)まで最低でも年間30億ポンド(約5,790億円、1ポンド=約193円)規模の軍事支援を行うことも盛り込んだ(2024年11月22日付地域・分析レポート記事参照)。2025年については、これにロシアの凍結資産から生じる「特別な収益」を活用し、15億ポンドを上乗せして、無人機、重要装備の調達に活用するとした。そのほか、バルト海、黒海、アゾフ海での海上安全保障の確保に向けた連携や、ウクライナのNATO加盟の進展に取り組むとした。また、ウクライナ軍向けの訓練支援についても拡大する。

その他の柱としては、経済・貿易、エネルギー・気候変動、科学・技術・イノベーションなどを盛り込んだ。経済・貿易分野では、農業関連の先端技術を活用してデータベースを整備、ロシアにより占領された地域の穀物を追跡する「穀物認証スキーム」を共同開発するとしている。

エネルギー・気候変動に関しては、再生可能エネルギーの発展への英国企業の投資促進や、低炭素水素生産プロジェクトでの連携、重要鉱物戦略の策定支援、グリーン鉄鋼生産の協力深化などを挙げている。

科学・技術・イノベーション分野では、人工知能(AI)やドローンなど新興技術や研究に関する連携、宇宙分野での両国の産学協力、EUの研究開発プログラム「ホライズン・ヨーロッパ」(注)への両国のアクセスを生かした研究・イノベーション連携などに取り組むとしている。

両国はこのパートナーシップの確実な進展のため、年次のハイレベルでの戦略対話を活用するとしている。

(注)ホライズン・ヨーロッパは、研究開発での国際協力を重視しており、過去のEUの研究開発支援枠組みと同様、一定の条件付きでEU域外国の企業や団体の参加が可能(2021年3月17日記事参照)。

(ワルダ・ホリー)

(英国、ウクライナ)

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