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アフリカの成長率は2024年に3.4%、2025年に3.7%の予測、債務残高は過去最高、国連報告書(アフリカ、南アフリカ共和国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月10日 13時10分

国連経済社会局は、1月8日に発表した報告書「2025年の世界経済情勢と展望」において、アフリカの経済成長率(推定値)は2024年の3.4%、2025年の3.7%から2026年には4.0%に拡大すると予測した。エジプト、ナイジェリア、南アフリカ共和国などの経済の回復が成長を牽引するという。

世界全体の成⻑率は2024年に2.8%、2025年も2.8%にとどまるとの予測で、アフリカは世界の成長率を上回る見込みだ。日本は2024年にマイナス0.2%、2025年に1.0%と低成長の予測だ。

物品貿易は低迷の見通し、将来的な重要鉱物は需要増の可能性も

同報告書では、南アでの電力不足による生産抑制により物品貿易が減少したものの、金価格の高騰によりガーナや南アからの金の輸出は増えた。また、観光産業は2024年に7%の成長を達成したという。なお、アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)は進捗もあるが、ハードルは残っていると指摘した。世界的に資源価格が下落傾向のため、資源に依存するアフリカ諸国の経済成長に影を落とす可能性がある。

なお、アフリカで産出されるリチウム、コバルト、レアアースなど、脱炭素・エネルギー転換にとって重要な鉱物の需要は増え、アフリカにおける将来的な雇用増加、公的収入の増加、経済成長につながる可能性があるとした。

債務は過去最高、気候変動の影響も

一方で、同報告によると、アフリカでの債務残⾼合計は過去最⾼に達した。パンデミック関連の支出、景気刺激策、社会プログラムなどに関する支払いが財政を悪化させたという。特にアンゴラ、エジプト、ガーナ、ケニア、マラウイ、ナイジェリアなどの国では、債務の利払いなどが政府支出の25%以上となっていると指摘した。

さらに、アフリカにおいて気候変動の影響が深刻化しており、特に干ばつにより、食糧不安が悪化したほか、いくつかの国では水力発電量の悪化にもつながっている。気候変動に関する国際的な支援も少ない状況だ。

(井澤壌士)

(アフリカ、南アフリカ共和国)

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