2023年度EV登録台数、過去最高の約168万台、前年度比4割増(インド)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月22日 0時55分
インドの2023年度(2023年4月~2024年3月)の電気自動車(EV)新規登録台数は前年度比42%増の167万6,343台〔インド道路交通・高速道路省の統計サイト(VAHAN)から、2024年4月12日時点〕に達し、過去最高を記録した。セグメント別でみると、EV二輪車が前年度比30.0%増の94万4,560台、EV三輪車が前年度比57.4%増の63万2,503台、EV四輪車以上(注)が前年度比99.0%増の9万9,282台だった(添付資料表1、2、3参照)。2022年度と比べると、成長は鈍化しているものの、市場は拡大基調が続いている(2023年5月10日記事参照)。なお、二輪車、三輪車が占める割合は前年度比でほとんど変化がない(添付資料図参照)。
2023年度のEV二輪車のメーカー別登録台数をみると、オラ・エレクトリックが32万6,664台、TVSが18万3,009台、エイサー・エナジーが10万8,911台、バジャジが10万6,533台で、この4社が10万台を超え、上位2社の合計が5割以上のシェアを占めた。これに、アンペアが5万5,058台、オキナワが2万873台と続く(添付資料表1参照)。
EV三輪車では、マヒンドラ&マヒンドラが6万543台、YCエレクトリックが4万2,755台、サエラ・エレクトリックが3万124台、ディリ・エレクトリックが2万6,165台、イタリアのピアジオが2万4,879台と、上位企業の差は小さく、シェアが1割を超えるメーカーがない。その後は、ミニ・メトロEVが1万6,071台、チャンピオン・ポリ・プラストが1万4,009台と続く。日系のテラモーターズは9,248台だった(添付資料表2参照)。
EV四輪車以上のメーカー別登録台数をみると、首位の地場タタ・モーターズが6万9,580台でシェア7割と圧倒的に多く、中国の上海汽車(SAIC)傘下のMGモーターが1万1,555台、地場マヒンドラ&マヒンドラが6,595台、欧州の自動車大手ステランティス傘下のPCAが2,032台、中国のEV大手BYDが1,931台、韓国の現代自動車が1,835台、ドイツのBMWが1,423台と続いた(添付資料表3参照)。
インドでは、3月にEV生産早期普及策「FAME」が終了し、4月から7月の4カ月間の暫定で新たな電動モビリティー促進スキーム(EMPS)が導入されている(2024年3月21日記事参照)。下院総選挙の投票が4月19日~6月1日、開票は6月4日(2024年3月21日記事参照)に予定されることから、信任を受けた新政権のEV政策が注目される。一方で、3月からEV国内製造誘致を目的とした輸入関税優遇策が導入され、国外EV四輪車メーカーの動向に関心が高まっている(2024年3月22日記事参照)。
(注)四輪車以上に含まれるのは、四輪車やバス、トラックなど。
(浜崎翔太)
(インド)
この記事に関連するニュース
-
現代自動車、営業利益が6四半期連続で3兆ウォン超え(韓国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月30日 10時20分
-
2023年の世界のEV販売台数は35%増の1,380万台、IEA見通し(世界)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月30日 0時25分
-
第1四半期の乗用車生産台数は過去最高を記録(チェコ)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月24日 0時0分
-
3月の乗用車BEV登録台数は4,983台、前月比37.3%増に転じる(タイ)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月23日 0時0分
-
2023年度のインド乗用車販売、初の400万台超え(インド)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月18日 0時5分
ランキング
-
1英、ロシア武官を国外退去へ スパイ行為理由に
共同通信 / 2024年5月8日 23時29分
-
2ハマス受諾の休戦案「拒否」 イスラエル、米に伝達
共同通信 / 2024年5月9日 9時42分
-
3ロシア、ウクライナのエネルギー施設に大規模攻撃 被害深刻
ロイター / 2024年5月8日 18時32分
-
4尹氏、日韓関係「忍耐し前進を」 対日重視の姿勢変わらず
共同通信 / 2024年5月9日 13時38分
-
5バイデンとトランプ、それぞれの苦境
ニューズウィーク日本版 / 2024年5月8日 15時40分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください