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格安スマホ台頭 iphone苦戦に見る消費者心理とは?

JIJICO / 2016年3月23日 11時0分

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格安スマホ台頭 iphone苦戦に見る消費者心理とは?

実質0円終了の途端に販売台数大幅減の衝撃

スマホは今や年齢層をあまり問わず私たちの生活必需品と言ってもいいでしょう。特に東京など大都市圏を走る電車に乗るとほぼ9割の人がスマホをいじっています。それも下は中学生くらいから年配と思われる方まで本当に幅広いですよね。

さて、スマホ業界ではこのところ大きな動きがありました。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの携帯電話3社が「実質0円」端末の販売を行わなくなった途端(1月末で終了)、2月からはスマートフォン販売台数は予想通り激減。年度末商戦の3月に入ってもこの傾向は変わっていません。

IT関連調査会社のBCN(東京都千代田区)が全国の家電量販店23社のPOS(販売時点情報管理)データを集計したところ、2月のスマホ販売台数は1月比で47.9%減、前年同月比でも17.5%減とのこと。一方、ソフトバンク傘下の格安スマホの代表格Ymobileは70.2%増、携帯大手の回線を借りてサービスを提供する仮想移動体通信事業者(MVNO)などが販売するSIMフリースマホは56.3%増でした。

1月は駆け込み需要がありましたから2月の落ち込みは当然でしょうが、docomo・au・softbankのメジャー3社に代わって俄然台頭してきたのがこういった格安スマホやSIMフリーのスマホです。(上記Ymobileや楽天モバイル、TSUTAYAのTONEなど)

果たして消費者からは「待ってました!」となるのかどうかですが・・・

格安スマホへ乗り換えるメリット、デメリット

まず、大手から格安スマホへ乗り換える場合のメリットとデメリットを簡単に触れておきます。

メリットはほぼひとつ、月額の利用料金が安い!に尽きます。これまでの相場1万円以上の料金が恐らくオプションにもよりますが5千円前後になるのではないでしょうか。年間では6万円くらいの節約です。

デメリットや不便なこととしては
①事業者ドメインのメールアドレス(@docomo.ne.jpなど)は使用出来ない。Gmailなどのwebメールに変更しなければならない。➡これは結構面倒。

②格安スマホはドコモやauの通信網を借り受けて営業しているので通信容量が制限される。短い時間で大量に動画などを見ると、データ通信が制限されて、通信速度が遅くなる。➡いつ遅くなるかわからないこともあるがこれはストレスになる。

③格安スマホやSIMフリーの会社では、通話料金は従量課金制方式。現時点ではYモバイルのみが、10分以内の通話料金無料や通話パックなどを用意。メジャー3社はかけ放題の定額制があったが、格安の場合は電話料金はしっかり使っただけ取られる。➡通話を頻繁にする人にはマイナス。

大手から格安に乗り換える人のデメリットは大きい

さて、このような条件の中、初めてスマホを購入するような人は「スマホとはこういった仕組みなんだ」と最初から納得して買うでしょうから、それほど抵抗はないと考えます。上記3つはデメリットでも何でもないのです。

例えばガラケーから全くの新規でスマホにしようという主婦や老齢の方などには、通話・メール・検索・通信・アプリなど機能的には従来のものと何ら遜色はないのでそれほど問題はないでしょう。
格安やSIMフリーが好調というのも頷けますね。問題は大手から格安に乗り換えようと考えているユーザーです。

乗り換えのデメリットを我慢してでも経済性を取るかどうか、この一点ですが、私は事はそれほど簡単ではないと思います。
なぜなら人それぞれスマホの使い方はまさに千差万別です。
当然キャリアイメージもありますが、従来からのスマホユーザーにとって最も重要視することはまず慣れと使い勝手の二点でしょう。

料金の安さは魅力的かもしれませんが、判断材料としては実はそれほど重要ではないのではないでしょうか。消費者心理は微妙です。
特にiphoneユーザーはブランドロイヤリティが高いとも言われてますし、例えばapple musicというサービスは他では受けられないのです。

新作iphoneの市場に対する反応が今後のスマホ業界を左右

そして、今好調の格安スマホも新規ユーザーにある程度行き渡ればどこかで飽和状態となり頭打ちになります。一方で、料金は安いが使い勝手に満足しない、不便だ、など今度はユーザー側の評価が表面化します。
そのとき、キャリア側もユーザー側もどうするか・・です。

さらにiphoneに限って言えば、全くの新型iphone(7?)が新発売されたとき(過去の発売の流れで行くと本年9月か)に市場がどのように反応するのか?iphoneの苦戦は続くのか?これは今後のスマホ業界を左右する大きな指標になると私は考えます。

(石川 一彦/広告プロデューサー)

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