人工知能(AI)ディープラーニング 期待と懸念とは
JIJICO / 2016年12月5日 9時0分
人工知能(AI)ディープラーニング 期待と懸念とは
目覚ましい進化を遂げている人工知能
昨年若手ベンチャー企業から、「ロボットにカウンセリングをさせたいのでお話を伺いたい」とヒアリングを受けました。
私は「カウンセリングについてはまだまだ人工知能には負けませんよ」と、簡単なワークを行い、頭脳がもつイメージする力の可能性の一端を体験して頂きました。
その結果に対して依頼された人達は驚かれていました。
とはいうものの、ここに来ての人工知能の進化は目を見張るものがあります。
ここでは、人工知能の現状と未来について、電気通信大学名誉教授本多中二氏による講演から、許可を頂き解説してみたいと思います
意外に古い人工知能開発の歴史
人工知能(AI)とは人間がもつ知的機能、推論、連想、学習、認識、判断等の機能をコンピューターなど機械によって実現しようとする学術的、技術的研究分野で、ダートマス会議で研究の目標や方向性が定められた1956年AI元年から進歩、2012年にプロ棋士と戦って勝利し、2016年には囲碁で「アルファ碁」が圧勝するまでになりました。
2011年米国の有名なクイズ番組の賞金100万$を獲得し全額慈善事業に寄付した「IBMワトソン」の医療分野での治療・診断システムはがん細胞発見や遺伝子レベルで貢献し、「シェフ・ワトソン」システムは味覚に進出。
東大合格をめざして、当面の目標を偏差値60とし、画像理解や英語リスニングの音声認識を学ぶ国立情報研究所のプロジェクト「東ロボくん」、SoftBank社と仏アルデバラン・ロボット社共同開発の対話ロボット「pepper」は感情認識ヒューマノイドといわれています。
他にもはこだて未来大学松原仁教授らによる2030年に芥川賞・直木賞をめざす「作家ですのよ」プロジェクト。
Microsoftと蘭デルフト工科大学共同研究はレンブラントの絵画の特徴を学習させ、3Dプリンターでみごと再現。
米AF通信の企業の決算報告記事等、AIによる成果が世界で報告され関心が高まっています。
人工知能は全てにおいて人間を上回るのか?
ディープラーニングという、単調でも超速で膨大な回数の非常に優れた学習法で進歩するエキスパートシステムなどに、人間が仕事への脅威を感じても不思議ではありません。
ただ、人工知能の研究者ジョーダン・B・ポラック氏自身「自然がいかに優れたプログラマーであるか過小評価していた」と認めていますし、科学著述家アイザック・アシモフも「コンピューターが、人間のすばらしい知力に備わっている直観と創造性に匹敵するようになるとは信じがたい」と述べています。
私自身も、人間のこころや脳と知力の関係はとても複雑なので、知れば知るほど頭脳のもつ可能性には限りがなく、人間は地球で最高の生命体と確信し、学びを深めています。
人工知能を開発し学習させる英知や努力が賞賛されるとすれば、人体や頭脳を設計し、愛・能力・知恵・公正という特質や感情、問題解決能力や直観を付与し、命そのものを吹き込んだ創造者は存在するし、最も賞賛され感謝に値すると考えています。
『神は人をご自分の像に創造してゆき、神の像にこれを創造された』-創世記1章27節-
懸念は、エデンの園で善と悪を決める神の権利を侵さないようにとの警告に背き「善悪の知識の木から食べ」人間自ら善悪を判断する道を選んだ事実です。
神の特質や属性に倣うか、罪深い欲望や誘惑に屈するかは私達次第です。
2029年には意識をもつといわれる人工知能に、何を学習させ判断させ実行させるのか。
人間すら不確かな知力の用い方や善悪の判断基準を誤って学習させたりしませんように。
(星河 愛子/健康心理士・カウンセリング&セラピー・コーチング)
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