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9月に体調がおかしくなるのはなぜ?夏場の冷えが呼吸器疾患の発症につながる?

JIJICO / 2023年9月6日 7時30分

9月に体調がおかしくなるのはなぜ?夏場の冷えが呼吸器疾患の発症につながる?

9月に体調がおかしくなるのはなぜ?夏場の冷えが呼吸器疾患の発症につながる?

■ 就寝時のクーラー使用をやめる目安は外気温が28℃!

東京は、例年35℃を超える猛暑日は4~5日ですが、2022年は16日、2023年は21日でした。また、夜も30℃を下回らない日が多く、2023年の夏は、記録的な暑さだったと言えます。この傾向は全国的ですので、地球の温暖化が急速に進んでいる印象を受けました。 7月8月は、一日中クーラーの中で過ごし、冷たい物を飲食する機会が多かったのではないでしょうか。

例年、立秋(2023年は8月8日)を過ぎたころから、日中の湿度が高くなり、呼吸が苦しくなります。また、徐々に夜の気温が下がり、最高気温と最低気温の差が大きくなります。一日の日較差が10℃を超えるようになると、肺への負担が大きくなり、肺の働きが弱い人は、咳などの呼吸器に伴う症状が出やすくなります。

クーラーは、湿度調整機能がありますので、熱中症だけではなく、呼吸器疾患にも良い効果が出ているのではないかと思います。

夏期の室温は 安静時30~32℃ 食事時26~29℃  活動時23~25℃

が望ましいと考えます。クーラーで、室温を保つことは、肺の疾患予防にもつながります。しかしながら、安静時に、活動時と同じような室温にしていると、体調不良を起こします。就寝時も一晩中クーラーを使用している人は、体の丈夫さによりますが、頭痛、肩背部痛、腰痛、下痢、食欲不振や倦怠感などの体調不良を訴えるようになります。 外気温が28℃を下回ったら、クーラーの使用をやめ、窓を開ける、扇風機を使用してお休みになることが、体調維持に繋がります。 暑さに対する対策をJIJICO内コラムで、下記のように紹介して来ました。実践された方は、うまく乗り切れたことと思います。

「夏バテはからだの冷やし過ぎが原因かも? 夏の疲れは心臓の疲労が原因!?」2023-08-10 「夏の暑さを乗り切る方法は服装にある?汗を出す事が体温調節の秘訣!?」2023-06-03 「あなたの「体感温度」感覚は正常!? 「体性感覚」を衰えさせない方法はあるの?」2023-05-11

■ 9月になると呼吸器に関係する症状が増加する?!

就寝時にクーラーを使用している人は、就寝中冷たい空気を一晩中吸い込んでいます。肺が丈夫な人でも、呼吸器の病を生じやすいと言えます。 臨床経験上、室温設定が28℃以上であれば、あまり呼吸器症状は出ないようですが、下記の温度であれば、呼吸器に関した症状を誘発しやすくなると感じています。 1) 26~27℃ 咳や痰が出やすくなる 2) 24~25℃ 呼吸の苦しさや喘鳴が出る 3) 23℃以下 肺炎や感染症に罹患する 上記生活を何時から開始したかによりますが、 1)の場合は5月、2)の場合は6月、3)の場合は7月頃から、毎日就寝中にクーラーを使用して いる人が、不調を訴える傾向にあると認識しています。

特に気温が下がってくる、9月下旬からは、呼吸器症状を訴える方が増えてきます。

2016~18年までの3年間、全国285病院の1420万人の匿名化医療データを調査対象とした結果、3年間における喘息重積発作(症状が24 時間以上持続し、薬物治療に反応しない重篤な喘息発作)の総入院患者数を月別に集計すると、いずれの年も9~10月に入院数が急増しているデータがあります。(喘息様症状での入院者数とエンテロウイルスD68型流行との関連―さいたま市) 気温との因果関係を示すデータではありませんが、肺に基礎疾患をお持ちの方は、咳や喘息を誘発する恐れがありますので、気温が28℃を下回ったら、就寝時の室温に気を付けることを推奨します。 室温設定に関しては、JIJICO内の下記コラムをご覧戴きたく思います。

「低体温の人は暑がり?クーラーの中で生活する本当の怖さとは?」 「就寝中のクーラーは体調不良を引き起こす?体温低下が招く危険性とは」

■ 気管支喘息や肺炎に鍼灸治療や瘀血治療が有効です

東洋医学では、春は肝臓、夏は心臓、秋は肺臓、冬は腎臓、季節の変わり目は脾臓・膵臓の調子が悪くなるという考えがあります。病気の原因は、個人の生活が生み出す「内因」と環境が影響する「外因」によると考えますが、春夏秋冬の病は「外因」が関係するという考えです。 秋は、気温が低くなるので、元々肺が弱い人は、お彼岸の中日(9月20日)頃より不調を感じるようになるという考え方です。クーラーは、自然環境とは異なりますが、現代が生み出した「外因」と言えます。9月初旬から肺に関する症状が出ている人は、体温は低くなくても体が冷たくなっている傾向にあります。頭・肩背部・腰に重だるさや張りを感じている、便が軟らかい、食欲が出ない、倦怠感があるなどの体調不良を感じているは、毎日40℃くらいの浴槽に3~5分程度入り、冷えから生じる体調不調を解消して戴きたく思います。咳が出る、息苦しい、呼吸が浅いなど、呼吸器に不調を感じている人は、38℃程度の浴槽に30秒から1分程度入浴がするのが良いでしょう。 呼吸が苦しい、咳が出る方は、是非鍼灸治療(内外科治療)をお試し戴きたく思います。気管支喘息や肺炎を発症している方には、鍼灸治療が有効です。薬物治療(内科治療)や外科手術(外科治療)をした後に体調不良を感じている人は、身体の外側から内臓機能に働きかける事が可能な鍼灸治療(内外科治療)が有効ですので、お近くの鍼灸院または鍼灸師が勤務している医療提供施設にご相談ください。 清野が呼称する養正(ようせい)治療は、日常の適正な生活です。詳しくお知りになりたい人は、清野鍼灸整骨院ホームページ「くらしと養生」をご参照願います。 肺を強化したい人や上記改善をご希望の人には、ヨガ(YOGA)の運動法や呼吸法が最適です。ヨガ(YOGA)療法をご希望の人は、清野メディカルヨーガもしくはお近くのヨガ教室にご相談頂きたく思います。

(清野 充典/鍼灸師)

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