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なぜ民放ゴールデン帯連続ドラマ“相手役”に「30歳韓国人俳優」が?その必然性を考えてみた

女子SPA! / 2024年3月30日 15時44分

◆ラブコメ作品のご愛嬌

 侑里は目があった相手の心の声が聞こえる“テレパス”という能力の持ち主なのだが、テオの心の声が韓国語なものだから全然意味がわからない。唯一心のうちが読めない相手としてどんどん興味を持つ。

 侑里が喜ぶほどテオも距離をグッと近づけていく。第2話でテオが「Dolce & Chocolate」のインターンとして入ってきて以来、オフィス外での待ち伏せ的な行動の数々が、さすがにストーカー的ではないかとの批判の声もあるようだが、まぁこれは必ずしもリアリティを担保する必要のないラブコメ作品のご愛嬌として。

 テオが侑里によくたずねる「お腹空いてますか?」は、韓国人の挨拶のような表現らしいけれど、どこか非日常的というか、この地上に舞い降りた天使感みたいなものをテオはまとっている。あのカタコトを聞いてしまうと、身体が勝手に武装解除してしまう。すべ手が許される、伝家の宝刀的な免罪符くらいに考えるべきだろうか。

◆キャスティング理由を考えてみる

 それはそうと、本作最大のギミックは、相手役の俳優として韓国人が配役されたこと。民放ゴールデンプライム帯ドラマ史上初だという。なんでまたこのタイミングで。そしてまたなんでチェ・ジョンヒョプがキャスティングされたの?

 正直、筆者は本作を見るまで彼の存在を知らなかった。日本でも話題になった『わかっていても』(2021年)などのNetflix世界配信作品で株をあげてきたらしいけれど、それにしてももっと日本で知名度のある韓国人俳優をキャスティングしてもよかったんじゃないか。

 でも考えてみると、『梨泰院クラス』のパク・ソジュンやアン・ボヒョンのようなクラスの韓国人俳優がもしキャスティングされていたら、ラブコメ特有のリアリティのなさとは別の意味で、日本のテレビドラマとしては極端に現実離れしてしまわなかったかしら。いや、もちろん、パクやアンに劣るわけではないけど。

 ただ、チェ・ジョンヒョプを配役することのちょうど良さはある。2022年放送の日曜劇場『DCU』など、海外のプロダクションとの共同制作や展開を画策するTBSの本腰ラブコメ作品として、韓国人プロデューサーが製作陣に入っている。

 深田恭子主演の『ダメな私に恋してください』(TBS、2016年)以来、日本屈指のラブコメ・ブランドを誇る火曜ドラマ枠のリアリティは、現段階では担保しておきたい。それを体現、担保できる逸材は誰かと探した結果、キャスティング会議で、チェ・ジョンヒョプがヒットしたものと思われる。

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