Adoの国立競技場ライブに批判殺到。「顔出しNGでのライブ」にそもそも無理はないのか
女子SPA! / 2024年5月1日 8時47分
◆Adoの音楽、プレゼンテーションに無理はないのか
そもそも、Adoの音楽、プレゼンテーションに無理はないのか、という問題です。
まず、曲。大ヒットした「唱」をひとつとっても、一曲の中でいくつもの急展開があり、そこに多くの楽器、効果音が使われ、細かなフレーズが入り組んでいる。ヘッドフォンで聴いたとしても、一度で全てを追いきれないほどの情報量がある楽曲です。
これを大きな会場、しかも屋外で再現することを考えると、かなり厳しいと言わざるを得ません。
そこで、やむを得ない音質の乏しさを補うために、ステージの演出やAdo自身のレア感が重要になってくるわけですが、ここで新たな問題が出てきます。顔や姿を出さず、シルエットだけのキャラクターに、どれだけ没入できるかという問題です。
たとえば、テイラー・スウィフトやビヨンセのライブを観に行って、最高級の音質を楽しみたいという人は稀でしょう。(なかにはうるさ型のマニアもいるかもしれませんが)やはり、彼女たちが発するオーラを体感したい、観客にそう感じさせるのがアーティストでありスターなのですね。
Adoはそのオーラを“圧倒的な歌唱力”という触れ込みで漂(ただよ)わせる戦略なのですが、今回のライブでは肝心要(かんじんかなめ)の音響でつまづいてしまいました。唯一にして最大の武器を潰してしまったわけですね。
もちろん、国立競技場自体の音響の悪さ、また騒音対策で望んだ音量を出せなかったなどの不利な条件はあったのかもしれません。
しかし、本当にそうした不運だけで片付けてもいいのか?
◆ライブでなければならない理由を見出すのが難しい
ニュースなどの映像を見ると、国立競技場でのライブと「紅白歌合戦」(NHK 2023年)での東本願寺の能舞台での演出に大きな違いはありませんでした。ライティングやアニメーションとコントラストを成すAdoの黒い影という構図はそのままで、MVに合わせて人形が歌っているだけのように見えました。
厳しい言い方をすれば、これはスマホ画面を拡大しただけの世界観なのではないか。
歌の迫力が担保されないのなら、これがライブでなければならない理由を見出すのが難しいのではないかと感じます。
クオリティが低いと言いたいのではありません。ただ、Adoの楽曲、ビジュアル展開が、ストリーミングや動画視聴に特化した狭い範囲のクリエイティブなのではないか、ということです。
この記事に関連するニュース
-
「歓声で演奏が聞こえなかった」ビートルズの最初で最後の日本公演。わずか35分のコンサート、18歳の沢田研二が『ジョージ!』と叫んだ夜
集英社オンライン / 2024年6月29日 11時0分
-
イヤホンメーカーADV.の新感覚「耳栓」をレビュー! 騒音は防ぐのに声は通す、不思議な装着感!!
ASCII.jp / 2024年6月25日 11時51分
-
Adoの国立競技場ライブに批判殺到。「顔出しNGでのライブ」にそもそも無理はないのか/2024年5月トップ5
女子SPA! / 2024年6月23日 15時47分
-
Mrs. GREEN APPLEの“新曲MV炎上”騒動。職人気質な歌い手だからこそ…“欠けていた感覚”とは
日刊SPA! / 2024年6月14日 9時0分
-
元つばきファクトリー・岸本ゆめの、初ソロライブで熱唱「人間らしい歌を歌っていける歌手に」
エンタメNEXT / 2024年6月10日 12時10分
ランキング
-
1『イッテQ』いとうあさこ、スタッフに「絶対触らないで」 とっさの“気遣い”が反響呼ぶ
Sirabee / 2024年7月2日 12時45分
-
2注目の『ブラックペアン2』『海のはじまり』は何位?データから見る夏ドラマ「期待度」ランキング
女子SPA! / 2024年7月3日 8時46分
-
3“珍客”に太ももをかまれた米女性シンガーも…公演中に相次ぐハプニング
女子SPA! / 2024年7月3日 8時44分
-
4「弱さを盾にした“強い者いじめ”」粗品のキムタク・宮迫への“口撃”と有吉の“あだ名”の決定的な違い
週刊女性PRIME / 2024年7月3日 10時0分
-
5泉ピン子“喝”入れても感謝してくれる上戸彩が唯一の救いか…渡鬼ファミリーから“総スカン”の中
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月3日 9時26分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください