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DVで妻子が家出しても「俺は間違ってない」と怒る夫。ある日“上司の言葉”で目が覚めた<漫画>

女子SPA! / 2024年5月29日 8時46分

DVで妻子が家出しても「俺は間違ってない」と怒る夫。ある日“上司の言葉”で目が覚めた<漫画>

「お前ってホント無能だよね。よかったね 専業主婦になれて」「ベッドで癒してくれない? じゃあもう風俗に行けってことだな」「なにその服? もう少し体型戻さないと似合わなくない?(笑)」

 エリートを自負する会社員・翔は、こんな言葉を妻にかけるのが日常。相手を傷つけている自覚は全くありません。妻の彩はある日、自分がモラハラ・DVの加害者だと気づき、娘を連れて家を出ていきます――。

「モラハラ夫は変わらない」と世間で言われてる中、変わりたいと必死でもがく、モラハラ“加害者”の視点を描いたコミック『99%離婚 モラハラ夫は変わるのか』(KADOKAWA刊)。「嫌な夫にやり返す単なるスカッと漫画ではない」「我が家の状況と同じ」と、大きな反響を呼んでいます。

 モラハラ・DV加害者のための変容支援コミュニティGADHAを主宰する中川瑛(なかがわ・えい)さんによる原作を、3人の子どもを育てるマンガ家でシングルマザーの龍たまこ(りゅう・たまこ)さんが漫画化した話題作を、出張掲載。おふたりに、本作の見どころについて語ってもらいます(以下、KADOKAWAの寄稿)。

◆人は失敗するし、誰もが不完全。しかし学ぶことができる

――お二人がこの作品を通じて伝えたかったことを教えてください。

原作・中川瑛さん(以下、中川):人は学び変わることができるということ、全てはこれに尽きます。被害者の方がそれを支援する義務も責任もない。でも、人は学び変わることができる。そう信じることのできない社会は、結局のところ、誰かの過ちを、死刑にすること、あるいは隔離することでしか対処できなくなると思います。

 人は失敗します。誰もが不完全です。しかし学ぶことができます。誰かの傷つき、そして自分自身の傷つきを大切にし、自分のことも相手のことも大切にできるようなコミュニケーションを、関係の作り方を学ぶことができます。それは、奇跡のようなことです。

 人生は苦しい。親を選ぶことはできない。今回もまさに翔は親の悪影響をしっかりと描きました。あのような親と生きていくことは、恥と無能感によるコントロールを受け、それから逃れるためにこそ結果を出し続けなければならない人生、逆に言えば結果を出せば生きていいと許可を得るような人生を生きてきたということです。

◆真っ直ぐに努力した結果、加害者になっていく人たち

中川:養育環境や、教育・職場などによって身につけてしまう加害的な信念を「成長」「自立」と信じて、そして真っ直ぐに加害者になっていく人がたくさんいます。努力して加害者になるのです。これはある種の不条理であり、僕は加害者が何もかも悪い最低な人間だとは思っていません。しかし、加害者になってしまう。そこには被害者がいる。その傷つきには責任を取らなければならない。

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