完全に“壊れた”石原さとみ…妊娠と出産も経て、たどり着いた「弱りきって迷走した状態」
女子SPA! / 2024年5月17日 8時46分
2024年5月17日より映画『ミッシング』が公開中だ。その目玉は石原さとみが、幼い娘が失踪したために際限なく憔悴していく母親を演じていること。
内容そのものも「二度は見たくないが、一度は絶対に見てほしい傑作」だった。
◆「港区臭が強すぎ」な印象
その石原さとみは、自ら吉田恵輔監督の映画に出たいと直談判していたが、吉田監督から一度は断られていたらしい。
その理由を吉田監督は「すいません苦手です(笑)」「石原さんは華がすごい」「俺の映画はもっと地味、下町とか郊外とかそういうところが舞台の映画が多い」「石原さんはなんか港区臭が強すぎて(笑)」などと、完成披露試写会でぶっちゃけていたのだ(MOVIE WALKER PRESSよりコメント引用)。
吉田監督が「港区臭」と言ったのは、港区という場所の華やかさはもちろん、おそらく「港区女子」のイメージも石原さとみに重ねていたのだろう。
その言葉を失礼だと思う人ももちろんいるだろうが、ルックスはもちろん美しく、表向きはキラキラしている、パーティーで注目を集めるような役柄にこそ、石原さとみは合うという主張に同意できるという意見も、また多いだろう。
◆実際に「壊れた」と思わせた
だが、石原さとみの吉田監督作品に出たいという熱意は並大抵のものではなかった。吉田監督の作品を見て「この人だったら私のことを変えてくれる」「絶対に学びがある」と直感で思ったばかりか、「自分を壊してほしい」衝動にかられたとまで、完成披露試写会で語っていたのだから。
そして、実際の撮影で石原さとみは監督に「壊れた」と思わせた。とある知らせを受けて警察署の階段を駆け上がってくるシーンで、最初のテイクでは石原さとみは涙目になりながらやって来たが、ややリアリティに欠けると感じた吉田監督は、「気持ちがぐちゃぐちゃになって、自分が何をしているのかも認識できなくなっている感じ」と伝えたという。
そのリテイクでは、石原さとみは階段の下で気持ちを作っていたため、なかなか姿を見せなかった。そして、いざ本番のカメラが回ったとき、さまざまな気持ちが入り乱れ、舞い上がったような状態になっていた石原さとみを見た吉田監督は「ああ、壊れたんだ!」と思ったそうだ。
「石原さんは悩んだ結果、正解を見失って、何かを降ろしてきたんだろうなと。あれを見た瞬間、怖かったけど、思わずOKと言った。演技とは思えなかった。あれは石原さんにしかできないことでした」とも、吉田監督は振り返っていたという。
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