「お笑いは習い事の感覚に近かった」まえだまえだ弟・前田旺志郎が俳優の道を志したきっかけを語る
女子SPA! / 2024年6月26日 15時45分
こんな人いるはずないと思ってしまうと、どうしても自分の芝居と役との間に距離が生まれてしまいます。自分とのギャップがある役でも、現場に入るときはなるべく疑わず、ちゃんと愛情を持って接する。
そこから新しい情報がいろいろ出てきて、こういう人もいるなと思えると、距離感はギュッと縮まります。最近はどれだけその役を信じられるかを大切にしています。
――日常レベルでも先入観で「あの人はこういう人だ!」と決めつけてしまうと、その人の性格や魅力を限定してしまいますね。
前田:そうですね。お芝居の中のリアルと現実のリアルは違いますが、お芝居だから限定していいわけではありません。いろんな可能性を探って、思考を止めないことが大事だなと思います。
――浜口との距離感はどうでしたか?
前田:すごい近かったです(笑)。僕も学生時代、おちゃらけキャラで、近い部分がありました。
でも僕は島育ちではありませんから、生まれ育った環境に大きな違いがあります。脚本の中のヒントを掴みつつ、キャラクターと前田旺志郎のアイデンティティを近寄らせ、接点を見つけ、たぐり寄せる感覚でした。
◆是枝裕和監督作品では「究極の芝居の境地にいた」
――過去作についても教えてください。やはり小学3年生のときの初主演映画『奇跡』(2010年)について聞かなくては思います。同作の現場は学びが多かったですか?
前田:『奇跡』の現場では、自分は役者という認識がそこまであったわけではありません。初主演作とはいえ、台本もありませんでした。
――台本が用意されていないのは、是枝裕和監督特有の演出ですね。
前田:毎日、どこでどういう撮影をするのか、現場に行くまで明かされませんでした。一つの役として繋がっているのか。それは是枝監督の頭の中だけで描かれていることで、シーンごとの監督からの演出に対して僕はその場で感じた瞬発力で演じました。
今現在の感覚だと、最終的にどういう作品になるのかわからないというスリリングな演技体験でしたが、究極の形だったと思うんです。
――というと?
前田:あの時の自分は、究極の芝居の境地にいた感覚があります。演じるというよりも、役としてフラットにその場に存在していた。それが原体験にあり、その後さまざまな現場で経験して積まれていくものもあれば、逆に経験して失われていくものもたくさんありました。
上手くなるって大切なことではありますが、芝居の良い悪いと、上手い下手は別軸にあります。どれだけセリフが棒読みでも良い芝居をすれば、それは大正解。一方で、上手いは技術に偏った感想だと思うので、「うわぁ良いな」と思われる役者になっていきたいです。
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