1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. カルチャー

42歳で乳がん宣告された私が「おっぱいの再建」をしなかったワケ。平らな胸で銭湯に行ってみると

女子SPA! / 2024年8月26日 8時45分

 大きな病気をするときは、人生を見直す時だと聞いたことがありますが、まさに納得。今まで少しずつずれてきていた人生の軌道修正をあのタイミングでできた感覚があります。病気の原因は何かを特定することはできませんが、わたしの場合は「うまくいかせたいのにうまくいかない」といつもじわじわ苦しい思いで過ごしていた数年間のストレスが原因のひとつだったのではないかと感じています。

 もちろん本当のところは分かりませんが、その時期は意地を張って、見栄も張って、自分らしくない生き方をしていました。ものすごく頑張って生きていたけれど、すごく生きにくかったし、息がしにくかった。だからこそそれまでと同じ生き方はやめようと思いました。

 同じことを繰り返すことは、また同じ病気を呼んでしまうかもしれない。そう思って、乳がん治療後の7年間は、できるだけ素に近い自分でいられる生き方にシフトしようと意識して歩んできました。

 わたし本来の、自由で、欲深くて、家事が苦手で、面倒くさがりで、でも頑張るときに、頑張りたいことには頑張る自分。心配性で、慎重で、あれこれ考えすぎて、でもチャレンジが好きな自分。

 そして自分の悩みやすい性質も、どうしたらカバーできるか考えました。常に頭の中が常に忙しく、考えすぎるとドツボにはまるわたしの性質も、下手をするとまた良くない方向に行ってしまうかもしれません。なので対策を打ちました。考え過ぎそうになったら途中で自分にストップをかけるように注意します。そして悩み始めたら「人生なんとかなる」「まずは今できることから」と仕切りなおすようにしています。

 暇すぎるといらないことを考えて悩みまくるので、適度に忙しくするように意識しています。忙しいとあれこれ悩む暇がなくなるので、本当はダラダラしたいのですが、暇になりすぎないように注意しています。わたしには「あー忙しい」と文句を言っているくらいがちょうどよいのかもしれません。

◆乳がん治療を経て響くようになった“ある言葉”

 これに加えて、残りの人生を思い切り生き切ろうという気持ちも強く持つようになりました。

 以前、グチグチと夫の不満をこぼしていたわたしに、尊敬する先輩がいつも言っていました。「人生の満足度は、その人生の中でどれだけ自分がご機嫌でいられたかの割合で決まる。だから自分のご機嫌を自分で取れるほうが幸せじゃない?」と。確かにそう。そのとおり。だけど当時のわたしにはあまり入ってきませんでした。やろうと思ってもできないんだよと、意固地になっていました。だけど乳がんの治療を経て、この言葉がグッと強く響くようになりました。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください