松本潤が大河ドラマ後に“演劇界の巨匠”の舞台へ出た必然。18年前の演劇出演時と変わらないものとは
女子SPA! / 2024年10月8日 15時46分
野田の描く、被膜(ひまく)の下にもうひとつの世界がある多層性を、奈落(ならく)の上と下で表現した蜷川演出。冒頭、松本は奈落に潜って蓋(ふた)を開ける作業を行う。その手際の良さ。機能美のような無駄のなさが、あのときといまもいい意味でまったく変わっていないように感じた。
当時、当人は、数多くのステージ経験でこういうことは慣れっこなのだとあっさりしたものだったが、筆者としては、松本潤の職人的な端正さは得難いものだと感じた。
◆松本と野田秀樹の考えが違っていたことも
あれから18年、野田秀樹作、演出の新作『正三角関係』で松本が演じたのは、まさに匠の職人であった。
9月の上旬、松本がゲスト出演したトーク番組『A-Studio』(TBS)では、富太郎が花火の発火装置のようなものを作る場面の稽古について語られた。
このとき松本は手際よく作業を行おうとし、身近な道具を使った工作のようなことを「こういうのきれいに作りたいんです」と松本は振り返った。さらに誰がやってもきれいに失敗しないように作ることができるシステムにまで昇華させたいと思ったようなのだが、野田秀樹の考えは違っていた。もっとラフなものを求めていたようなのだ。
永山瑛太は、野田はあえて手こずる過程を経て、その先にあるものを見出したいのではないかと、推測した(プラスアクト9月号、筆者による永山瑛太インタビューより)。
舞台上でのハプニング性も大切にしている野田は、たとえば、劇中活用される養生テープはあえて切れてもおもしろいと考えていたようなのだ。
『えんぶ』10月号で筆者が取材した出演者座談会で、村岡希美が「(切れないように)あらかじめ準備すればできるけれどそれじゃつまらないというところが野田さんの創作の出発点なのかなと」と推察していた。実際、初日、永山と野田の場面でテープが切れて、その対処にあたふたする一幕があり、その予想外の間合いが面白く感じた。
一方、松本は合理的な感覚でテキパキ物事をまとめようとする。そんな松本のことを永山は先述のインタビューでこう言っていた。
「潤君は野田さんに積極的に意見を言っていて、凄いなあと僕は傍らで見ています」
◆松本は「おばちゃん」と言われ、また言うのは
『A‐Studio』では笑福亭鶴瓶が松本を「おばちゃん」と言い、松本は野田も「おばちゃん」だと言っていたが、その意味は、細かいところが気になる、かつ、自論を譲らないということだろうか。同じおばちゃんでも、そのこだわりはそれぞれ違う。
この記事に関連するニュース
-
野田秀樹「70代最初の新作を海外へ」2年後の構想語る 松本潤ら出演のロンドン公演報告会で
日刊スポーツ / 2024年11月12日 17時45分
-
「え? これ松潤さん?」 桃井かおり、ロンドン公演中の松本潤との2ショットに驚きの声「雰囲気違いますね」
ねとらぼ / 2024年11月8日 13時49分
-
松本潤×長澤まさみ×永山瑛太、舞台「正三角関係」世界配信
cinemacafe.net / 2024年11月4日 12時0分
-
松本潤×長澤まさみ×永山瑛太、舞台初競演!野田秀樹新作舞台『正三角関係』世界配信決定!
PR TIMES / 2024年10月31日 14時45分
-
松本潤×長澤まさみ×永山瑛太、舞台初競演!野田秀樹新作舞台『正三角関係』世界配信決定!
PR TIMES / 2024年10月31日 14時15分
ランキング
-
1《再放送が話題》今からでも間に合う!「カムカムエヴリバディ」を“はじめての朝ドラ”に推す3つの理由
CREA WEB / 2024年11月22日 6時0分
-
2「LINE人気ランキング2位」「ファンサ神伝説」ネットで大バズり中! 及川光博の“貴公子”素顔
週刊女性PRIME / 2024年11月22日 18時0分
-
3ロックバンド「sumika」ファンクラブライブツアー全公演延期 メンバー・小川貴之が体調不良で休養へ
スポニチアネックス / 2024年11月22日 20時14分
-
4立川談四楼 桂雀々さん訃報に衝撃 前日に代役務めたばかり「まだ64だぜ。一体なにがあったというのだ」
スポニチアネックス / 2024年11月22日 15時43分
-
5二宮和也、「いいニノさんの日」にSNS投稿再開でファン歓喜…「盗撮記事の件になります」と2日に休止を発表
スポーツ報知 / 2024年11月23日 7時25分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください