「うつ病だった私が…」傍聴に通った24歳女性が“袴田事件は人生そのもの”と語るワケ
女子SPA! / 2024年10月12日 8時44分
何事ものめり込むと、手当たり次第に調べなければ気が済まない性格で、図書館にあった袴田事件に関する文献や事件当時の新聞、ネット上にある情報もひと通りチェックしてから、裁判所へと向かいました。地元の静岡県清水市で起きた事件だったのもあり、使命感に駆られていました。
――人生で初めて見た法廷は、どのように映りましたか?
なかがわ:世間的にも注目されている事件でしたし、警備体制が厳重だったのは強く記憶に残っています。ドラマのように、検察官と弁護士がたがいの主張を激しく言い合うわけではなく、書面を粛々と読み合って公判が進行していくのは意外で、ギャップも感じました。
――もともと、事件や裁判には興味があったんですか?
なかがわ:野次馬的な気持ちがあるのか、袴田事件に限らず、過去に起きた事件のルポルタージュやWikipediaを読むのが好きだったんです。なかでも、清水潔さんの『桶川ストーカー殺人事件―遺言―』は忘れられない一冊で、ジャーナリストとしての姿勢を尊敬しています。
◆読むこと、書くことがずっと好きだった
――自身のブログ「清水っ娘、袴田事件を追う」では「フリーライター」とも、名乗っていました。
なかがわ:ちょこちょこ、お仕事をいただけるようにはなりました。でも、フリーライターの実績としては、胸を張って言えるものがまだないんです。いつか、大きなお仕事にもたずさわってみたいです。
――何かを書いて伝えるのは、昔から好きだったんですか?
なかがわ:そもそも、本が好きだったんです。高校時代は新聞部に入って、好き勝手な記事を書いていましたね。学校の新聞なんて「誰も見ていない」と思って、生徒会長へのインタビューのような王道の企画ではなく、授業中に内職をしている生徒に「内職の極意」を聞いたり、今思えば、とがった記事を作っていました(笑)。大学は文学部へと進み、小説サークルで趣味として作品を書いて、文章を書くのはずっと好きでした。
◆はじめは市民運動へ参加することに抵抗感も
――袴田さんの支援活動に参加しようと思ったきっかけは?
なかがわ:支援者の方々との出会いは、初公判のときでした。じつは、傍聴の抽選でハズれてしまい、行き場を失っている私に、高齢の支援者さんが「記者さんですか?」と声をかけてくださって、ほかの支援者の方々にもご挨拶することができたんです。巌さんの姉であるひでこさん、弁護士の方々、支援者の方々の熱気に胸を打たれて、私も「何かしたい」という気持ちが湧き、その場で「何かしたいです!」と宣言しました。
この記事に関連するニュース
-
【袴田巌さん再審】検察の控訴断念で「無罪」確定も…取り戻せぬ“時間” 補償など今後については(静岡)
Daiichi-TV(静岡第一テレビ) / 2024年10月9日 17時29分
-
【袴田さん再審】静岡地裁無罪判決で検察が控訴断念の方針を弁護団に伝える…姉は「一件落着」検察は「申し訳なく思っている」
Daiichi-TV(静岡第一テレビ) / 2024年10月8日 18時43分
-
袴田巌さん 再審無罪判決後初めて公の場に 支援者に無罪の報告とお礼「無罪勝利が完全に実りました」
Daiichi-TV(静岡第一テレビ) / 2024年9月30日 19時17分
-
【袴田さん再審】58年の闘いで「無罪判決」そのとき 巌さん 支援者らは…“運命の一日”ドキュメント(静岡)
Daiichi-TV(静岡第一テレビ) / 2024年9月26日 17時22分
-
袴田巌さん再審 26日午後判決 証拠のねつ造有無に踏み込むか(静岡地方裁判所)
Daiichi-TV(静岡第一テレビ) / 2024年9月26日 12時17分
ランキング
-
1お金が貯まる人は「クレジットカード」をどう選ぶ? 何枚持っている?
オールアバウト / 2024年10月11日 21時40分
-
2「リメンバーでなくノーモア」「一番伝えたい人もういない」 ノーベル平和賞の被団協本部
産経ニュース / 2024年10月11日 19時15分
-
3猫専用「顔はめパネル」がシュールすぎる!「地球上に存在する全ての可愛いの頂点」との声続出
まいどなニュース / 2024年10月12日 9時2分
-
4「勉強しなさい‼」と命令するよりずっと効果的…現役東大生に聞いた「頭のいい子が育つ家庭」の常識
プレジデントオンライン / 2024年10月12日 9時15分
-
5石破首相「政策活動費」温存→“裏金隠し”に20億円実弾投入!党首討論で「衆院選に使う」明言の二枚舌
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月12日 9時26分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください