父の不倫相手にテレサ・テン「愛人」を歌う小学生女児、その切ない理由とは?
女子SPA! / 2025年1月29日 15時46分
◆甘いものを食べたい
心の安全基地は姉妹で補いあったが、物理的な栄養面は圧倒的に不足した。
小学校にあがると、美緒さん姉妹の健康を心配した担任教師が、給食の残りを持たせてくれていたほどだ。
「でも、お菓子とかも食べたいじゃないですか。特に『ねえちゃんに食わせねば!』って使命感にも、かられまして」
父は基本的に家庭には無関心だったので、自力で何とかするしかない。
そこで繰り出されるのが、驚異のコミュ力と話芸である(もはやサバイバル能力といっていいかもしれない)。
おいしいものを手に入れる手段はないか……。
◆駄菓子屋で豪遊!
小学生だった美緒さんが目をつけたのは、昼間から酔っ払いがたむろする、競輪場周辺の飲み屋街だ。
「酔っぱらっているおっちゃんたちの話に入っていってなあ、ネタを披露してウケをとるんですわ。盛り上がると『なんでも買うてやる!』ってなるから、すぐ近くの駄菓子屋に連れて行って。
駄菓子屋なんて、1000円もあれば豪遊できる。そこで山ほど菓子を買うてもろて、ねえちゃんに持って帰ってました」
栄養不足から生まれる、驚異のたくましさ。昭和の時代とはいえ、強烈なエピソードである。
◆十八番は、テレサ・テン
そしてさらに強烈なのは、おっちゃん相手に披露される美緒さんの鉄板ネタなのだが。
「お父ちゃんの愛人が、台湾出身のスナックのママだったんですよ。私もよく、お父ちゃんにその店に連れて行かれててなあ。
愛人のママを喜ばすために、私はカラオケでテレサ・テンとか歌うねん。ほら、台湾出身の歌手だから。小学生女児が『愛人』を歌うグロさ! 当然、意味なんてわかってませんでしたよ。でも、ママがそりゃ~もう喜ぶ。美緒ちゃん、お歌上手やなあぁ~~! 上手上手~!
……って話をすると、おっさんらが爆笑してくれてなあ」
美緒さんの母は新興宗教に加え、マルチ商法にも手を出していたという。
それぞれの選択に、母なりの理由はあったのだろう。しかし、手をかけているように見える自然食で栄養不足にさせてしまったり、「幸せになるため」の新興宗教によって、子どもを悲しませたりと、アンバランスさが目立つ。
美緒さんはたびたび「おかん、どれだけ隙があったんや」とぼやくが、歪みと比例した大きさの心の穴があったのではないだろうか。夫の家庭への無関心も、関係ないとは言えないだろう。
◆美談にはしたくない
そして、ここまでたくましくならざるをえなかった子どもの境遇が、切ない。
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