父の不倫相手にテレサ・テン「愛人」を歌う小学生女児、その切ない理由とは?
女子SPA! / 2025年1月29日 15時46分
これを「たくましい子ども」「生活力」「けがの功名」といったような美談にしてはいけない。親の沼深さの、しわ寄せなのだから。
給食をもらい、菓子を楽しみ、助け合って育った姉妹はその後、無事大人になった。現在美緒さんは、高校生の子どもを持つワーママだ。
◆思いがけない夫の異変
すると予想外に、「家族が自然派」の第2章がはじまった。
子どもが小学校にあがると、夫が転職して整体師となり、これまた母のような自然派となったのだ。
「だんだんこだわりが増えてきて、夫はしまいに私が作る食事を食べなくなってねえ。
でも、もともと生活スタイルも全然違うし、財布も別だったから、いまのところ大きな支障はなく、娘とふたりで生ぬる~く見守ってますわ」
最近の夫は、SNSで広まっているデマである「農薬で発達障害になる」という言説を信じ、野菜の購入先などを過剰に気にするようになってきたのが、美緒さん親子の困りごとだ。
また、隙あらば謎の手作り酵素ドリンクを、娘に飲ませようとすることもある。
◆マイペースを保つ
美緒さんや娘が肩や腰の痛みを相談しても、整体の技術でケアしてくれることはなく、日々の不摂生への説教が始まることも……。
そのように夫と相容れない部分は多々あるが、ゆるく受け流し、家族それぞれがマイペースに暮らしているという。
美緒さんと娘さんのなかで、「家族以外の他人にこだわりを押し付けたり、何かに勧誘しなければOK」という許容ルールがあるのだ。
沼深い母も、昔と変わらぬままの生活で、別世帯で健在だ(父は病気で亡くなった)。
◆いまなお残る、複雑な想い
さて、いまの美緒さんの平穏は、心と経済の自立が大きいだろうと思える。子どもも自立心が高く、親の言うことを鵜吞みにしないタイプであったことも幸いした。
しかし、いまが心穏やかだからすべてよし、とはいかない。美緒さんはいまでも、SNSに散見される「カルト宗教二世」や「親が自然派」の苦労を、複雑な気持ちで眺めている。
<取材・文/山田ノジル>
【山田ノジル】
自然派、○○ヒーリング、マルチ商法、フェムケア、妊活、〇〇育児。だいたいそんな感じのキーワード周辺に漂う、科学的根拠のない謎物件をウォッチング中。長年女性向けの美容健康情報を取材し、そこへ潜む「トンデモ」の存在を実感。愛とツッコミ精神を交え、斬り込んでいる。2018年、当連載をベースにした著書『呪われ女子に、なっていませんか?』(KKベストセラーズ)を発売。twitter:@YamadaNojiru
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