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「夫への依存と引け目がなくなった」3人息子の母・53歳女優が明かす“夫からの自立”

女子SPA! / 2025年2月7日 8時45分

◆長塚京三が「私にとって希望であり光」

――そして今回演じられた『敵』の渡辺信子は、長塚京三さん演じる主人公・渡辺儀助の亡き妻役でした。

黒沢:儀助との関係性でわたしの登場の仕方は、亡き妻・信子という形でしたので、他のお二人の瀧内公美さんや河合優実さんとは、存在の仕方が違いました。ところどころに儀助が妻・信子を偲ぶようにコートやいろいろなものを自分の身の回りに置いて、言葉には出さないけれどもなんとなく常に感じて日常を過ごしている。儀助のカウントダウンが始まっているような世界観の中に信子も一緒にいる、そういう役でした。

――共演者の方と作品や役柄についてお話する機会はありましたか?

黒沢:瀧内さん、河合さんのさまざまな言葉がわたしにはとても新鮮で、私の経験値にはない考え方を導いてくださいました。わたし自身は50代となり、自分では再スタートと思っているのですが、おふたりからは新しいこと学ばせていただいている現場でした。

長塚さんは、現場での佇まいに役者としての気付きを与えてくださいました。それはやはり長塚さんそのものがわたしにとって希望であり、光であったからだと思うんです。あの御年齢で主演をお引き受けになるということは、かなりの覚悟とエネルギーがなければ無理なわけで、しかも結果的に最優秀男優賞を獲られたということが、わたしには励みにつながりましたね。

◆50代は「頑張ることをやめた」

――50代で決意の再スタートは、世間一般でも考える方は少なくないと思うのですが、どう自分を奮い立たせ、どう仕事に向き合っているのですか?

黒沢:まず頑張ることをやめたんですよね。

――どういうことでしょうか?

黒沢:50歳手前の頃、自分の心と体が若いときと違って「頑張る」という言葉に合致がいかなくなるというか奮い立たなくなったんです。それを感じ出したんですよね。40代前半から心と体のバランスがズレてきつかったですね。

――9年間も。

黒沢:はい。それが50代に入ったあたりになったらラクになってきたんですよね。たぶんきっかけは、子育てが終わったタイミングだと思います。子育てに全力でエネルギーを使っていたんだなと。

◆子育てを終え「もういいでしょう」と

――妻・母・いくつもの顔を持ちながら俳優業をやられていたけれども、その時間は大変なものだったわけですね。

黒沢:子育ては、手を抜かずに真剣に向き合いたいと思っていました。わたし自身が俳優の仕事よりも、子育てのことをしっかり悔いなくやりたいっていう気持ちが強かったんです。「母親でいなきゃ」って思いがあって気を張っていましたし、頑張らねばという想いがありましたから、責任を持って妻も母も、嫁として全力でやろうと。

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