「“ヤバい奴や”と思ってた」大阪・母親を刺殺した金髪息子の“不穏”行動と犯行直後の「緊迫現場」写真
週刊女性PRIME / 2024年4月18日 7時30分
「お母さんを殺しました。自宅で待ちます」
大阪府堺市西区のアパート住人から、そんな110番通報があったのは3月30日午後8時39分のこと。大阪府警西堺署の捜査員が駆けつけると、室内で高齢女性が左脇などから血を流して倒れ、意識のない状態だった。
「救急隊はストレッチャーに乗せた被害者を運びながら、両手を重ね力を込めて心臓マッサージを続けていましたが全く反応がない様子でした。なんとか助かってほしいと願っていたんですが……」
と目撃した近所の住民は表情を曇らせる。
府警西堺署は同9時11分、通報者で住人の職業不詳・野村直紀容疑者(37)を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕。女性は搬送先の病院で同9時29分に死亡が確認され、のちに同市美原区に住む母・裕子さん(74)と確認がとれた。同署は容疑を殺人に切り替え、犯行の詳しい経緯や状況などを調べている。
母親の顔面、頭部、背中など複数か所に刺し傷
「4月2日に司法解剖した結果、死因は失血死と判明した。原因は包丁で左側背部などを切りつけたことによる胸部の大動脈と左肺下葉の切破。顔面、頭部、背中など複数か所に刺し傷があった」(捜査関係者)
犯行後に我に返ったのか、捜査員に連行される際はおとなしかったという。
「容疑者は刺股を携えた警察官ら6、7人に囲まれてパトカーに乗せられました。暴れたり泣き崩れたりせず、淡々と従っているように見えました。捜査員が部屋に入ってから連行するまで時間がかかっていたので、落ち着かせていたのかもしれません」(前出・近所の住民)
アパートの住人らによると、築20年以上の1K物件で家賃は月4万円台。容疑者は独身のひとり暮らしという。通報の約30分前、階下の男性住人が気になる物音や口論するような声を聞いていた。
「容疑者の部屋のほうから大きな物音やドタドタという足音が聞こえてきて、男性と女性が言い争いをしているようだった。いままでも足音がよく聞こえていたし、特にここ1か月ほどは男女で言い争う声を何度も聞いたので“またか”と思って風呂に入りました。あの日はいつもより声が大きく、揉めとるなぁという感じやった」(男性住人)
堺市中央区で共働きの両親のもと、次男として生まれた容疑者。一家の生活を支えるため勤めに出ていた母・裕子さんは「働き者できれいな人」(知人女性)という。
容疑者は「少年時代にひきこもったことがあった」
「お子さんは男の子ふたり。弟の“なおちゃん”はお母さんに顔立ちが似てかわいらしかった。仕事を持つご両親に代わって近くに住むお姑さんがお孫さんの面倒をみていたので“おばあちゃんっ子”でした。お母さんは“うちの子は義理の母に育ててもらったようなものなんですよ”と謙遜ぎみにおっしゃったことがありました。なおちゃんとはもう20年以上会っていませんが、どうしてこんなことになってしまったのか」(同女性)
裕子さんはバリバリ働く一方、足取りがぎこちなく腰が悪い様子だった。やがて祖母は他界し、父親も約9年前に病死したという。近隣女性は涙を浮かべて話す。
「いつの間にか引っ越していたんですが、あの家族はみな温厚でトラブルとは無縁でした。家族仲もよさそうでしたよ。あー、本当にショックやわ」
容疑者について「少年時代にひきこもったことがあった」とする情報がある。人懐こい兄とは対照的に、容疑者は内向的で印象が薄いという。
中年になった容疑者は、自宅アパートから作業着姿で出勤するなど定職に就いているように見えた。その一方、周辺で不審な様子をのぞかせていた。
「ガニ股でママチャリをタルそうに漕いでいた。ラフな服装で金髪やった。目が合うと、視線をはずそうとせずフラ〜ッと向かってくるので“ヤバい奴や”と思って回避しました。よけへんの?って」(周辺住民)
同じアパートの女性は昨年8月の騒動を打ち明ける。
「アパート前に消防車や救急車が駆けつけたんです。何があったんやろと思って外を見ると、容疑者宅のベランダにハシゴをかけて昇っていく。熱中症などで室内で倒れてカギが開かないのかなと思いましたが、やがて解決したみたいで引き揚げていきました。あれ、何やったんやろ」(女性住人)
容疑者は金髪や茶髪などたびたび髪の色を変えた。酒もタバコも嗜み、キーケースはルイ・ヴィトン。黒色の服が好きだった。
同じアパートの住人によると、容疑者宅から不穏な物音や口論が聞こえてきた翌日は決まってベランダに洗濯物が干されていたという。だれが干したのか、今もそのベランダには洗濯した黒いTシャツや靴下などが干されたまま取り込まれていない。
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