「両目とも白内障に」桑野信義、手術で視界も人生もクリアに、健康意識が高まって糖尿病も改善
週刊女性PRIME / 2024年12月30日 9時0分
50~60代から急増する白内障。実は放置してしまうと、失明のリスクが高い怖い病気だ。桑野信義さんは「9月に手術したの。痛いんじゃないかとか、怖いイメージはあったけどすぐ終わったしラクだった」と振り返る。今は周りがしっかり見えるようになり、生活全般が絶好調だという。
近視に乱視、老眼だったため気にしていなかった
「ラッツ&スター」のメンバー、ミュージシャンでタレントの“くわまん”こと、桑野信義さん。2020年にステージ3bの大腸がんの診断を受けて手術を行い、大病を克服したばかり。今年9月には、目の病気である白内障が見つかり、治療に臨んだ。
白内障とは、レンズの役割をする水晶体が白濁する病気だ。早い人では50代から初期症状が始まり、80代では7割以上がかかるといわれている。主な原因は加齢だが、紫外線との関係が強いことが研究で判明。
最新の研究では、気温37度以上の高温下でリスクが高まることもわかった。近年、長引く猛暑の夏が当たり前となり、白内障リスクはますます高まっている。
症状は、ピントが合わない、白くかすんで見える、眩しい、暗く見えるなど。水晶体が濁り始めると光が散乱するため、目がかすんだり、物が2重に見え、さらに進行すると視力が低下し、合併症を引き起こすことも。
「もともと近視に乱視、老眼があり、視力は0.1以下。メガネをかけても0.7までしか上がらない(笑)。ピントが合わないのが当たり前で気にしていなかったけれど、息子が眼科で年齢が上がると白内障になる人が多いことを知って、僕にも『検査してみれば?』って教えてくれたんです」(桑野さん 以下同)
大腸がん治療後の経過も良好で、最近はステージに立つ機会が増えていた。
「実は、以前にも増して『ライトが眩しい』と感じていたんです。気になって白内障について調べたら症状に当てはまるので、もしや……と思い、7月に定期的に通う大腸がんの受診ついでに、同じ病院の眼科で診てもらったんです」
すると、両目とも白内障と判明。9月に手術を行うことになる。手術は入院して両目を行うか、日帰りで片方の目ずつ行うかの二択だった。
「まさか両方とは思わなかったけど、すでに9月まで仕事のスケジュールが決まっていたので、ステージの日程を挟んで、片方の目ずつ行うことになりました」
手術は濁った水晶体をレーザーで取り除き、人工のレンズを入れるため、手術の前に、水晶体の代わりとなる人工レンズを選ぶ必要がある。レンズには「単焦点レンズ」と、「多焦点レンズ」の2種類がある。
「近く」「中間」「遠く」のどこか1か所にピントが合うのが単焦点レンズ。例えば、スマホを見るなど手元の作業が多いなら「近く」、パソコンなど少し離れた画面を見ることが多いなら「中間」、車の運転などで遠くを見ることが多いなら「遠く」にピントが合うレンズを選ぶ。選んだ距離以外を見るときは、メガネで調整する。
一方、複数の場所にピントが合うのが「多焦点レンズ」。メガネやコンタクトレンズが必要なくなる場合もあるが、健康保険が使えないため高額になる。さらに単焦点レンズと比べて見えにくくなることもあるため医師とよく相談して決めることが大切だ。
「白内障の手術をしたことがある知人にも話を聞きましたが、医師に『はっきり見えるレンズがいい』とリクエストをしたら、単焦点レンズをすすめられました。ピントの位置は、トランペットを吹くときの譜面台の位置に合わせたくて。担当の医師は丁寧にピント合わせを行ってくれたので感謝しています」
今では人工レンズの入れ直しができると聞いたことも、安心して手術ができた理由のひとつだった。
「一生同じものを使うのかと思っていましたが、何度か入れ替えができるそうです」
生活がグッとラクに
まずは右目の手術に臨んだ桑野さん。
「目の部分が片方だけあいた布のようなものをかぶせられ、正面にあるベンツのマークのような光を見ているように指示されました。それを見ていると、水のようなものがサーッと流れてきて、15分くらい経過したら手術が完了。いつ麻酔をしたのかわからないほど、痛みもなかったです」
実はビビリなところもあるため、少し怖かったという。
「目に麻酔の注射をするとか、噂は耳にしていたので自分自身、恐怖の手術を想像していましたが、まったく違いました。もしかしたら昔はそうだったのかもしれませんが、医療技術の進歩ってすごいから、不安や恐怖で手術を拒んでいる人がいたら、教えてあげたいね」
両目の手術を終えて眼帯をとると、世界が一変した。
「『うわああ! はっきり見える!』って驚いちゃった。頭から肩の周りにあったモヤモヤが一気に晴れた感じ。譜面台もハッキリ見えるようになって、これからは演奏を間違えても、目のせいにできないよね(笑)。ただ、視力が回復しても老眼は治らないので、スマホを見るときは老眼鏡が必要にはなるけれど、生活がグッとラクになって、大満足しています」
とはいえ、手術をする合間には困ったことも。右目の手術後、いわゆる“ガチャ目”状態でステージに臨んだり、1週間、生活したのだ。
「遠近感が全然つかめなくて、ちょっと気持ち悪かったね。缶ジュースを取ろうとして、倒してしまったこともありました。でも、両目の手術が完了したら元に戻って、問題なかったです」
還暦を超えると、白内障の話題が多く上る。桑野さんも白内障手術について、よく聞かれることが増えたという。
「近所の商店街を歩いていたら、『あんた、白内障の手術したんだって?』と、70代の女性に話しかけられました。下町風情が残る地域なので、芸能人でも気軽に話しかけられるんですよ(笑)。70代なんだから、悩んでる場合じゃないって教えてあげました」
桑野さんは「自分で調べたら?」と思いつつ、丁寧に自分の経験を説明してあげた。
どんな病気も治療法を決めるのは医師ではなく自分
「大腸がんを経験したことで、同年代と比べれば病気について調べる能力はついたよね。スマホがあれば、何でも調べられる。こんな便利な機器があるんだから、活用しないと。どんな病気も治療法を決めるのは医師ではなく、自分でしないといけないから」
大腸がんの闘病を経験してから、健康に真摯に向き合うようになった桑野さん。
「自分の体調をよく観察するようになりましたし、ちょっと変だなと思ったら、検査をするように。白内障手術も健康維持の大きな一歩です」
それまでの酒やたばこなど不摂生もあり、糖尿病も発症していたんだとか。
「今は夜早く寝て、朝は早く起きてウォーキング。朝食はチアシードにレモンを搾って食べたり、どこかのマダムのように(笑)、食事に気を使っています。そのおかげで糖尿病の数値が改善しました」
スーパーにもよく通うようになり、桑野家の食材買い出し担当を買って出ている。
「その時季、何の野菜が安いとか、僕は主婦並みに詳しいですよ(笑)。刺身は夜7時半に安くなるので買いどき」
今後は大腸がんの寛解を目指しながら、ミュージシャンとして闘病中も応援し続けてくれたファンに音楽を届けたいと考えている。
「来年はシャネルズが45周年なんです。これからの夢は、憧れの舞台であるアメリカ・ニューヨークの『アポロシアター』でラッパを吹くこと。それには、まだまだ健康でいなくちゃね」
くわの・のぶよし ミュージシャン、タレント。1957年生まれ。鈴木雅之さん率いる「シャネルズ」、「ラッツ&スター」のメンバーとして活躍。2020年、大腸がんが見つかり、手術を受けて復帰生活を送る。
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