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広島出身、相模原の71歳が語り継ぐ被爆者の思い 体験者なき時代に不安

カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年9月4日 5時0分

講話原稿を手にする歌さん=相模原市内

 長らく広島県内を拠点とし、5年前に相模原市に移住した歌玲子さん(71)が、被爆者から体験や平和への思いを聞き取った上で語り継ぐ「被爆体験伝承者」として活動している。広島市による養成研修を経て、昨秋から原爆資料館(同市)などで講話に立つ歌さんは、神奈川でも「平和の種まき」をしていきたいと願う。

◆自費で広島に通う配達の男性

 広島県内で生まれ、身近に被爆者がいるのが当たり前のような環境で育った歌さん。幼い頃は原爆が投下された「8月6日」は登校日で、同県内の小学校教員になってからも地域の被爆者や戦争体験者の話を聞く機会に恵まれてきた。

 だが退職後の2019年、娘のそばへと相模原市に移ってからは被爆地との温度差を感じてきた。テレビで眺めた翌20年の平和記念式典は新型コロナウイルス禍もあってか、やけに簡素に映った。ニュースでは被爆者の平均年齢が83歳超と伝えられ、「証言者なき時代」が迫っていることに不安を感じたという。

 そんな中、伝承者となるきっかけは偶然やってきた。乳製品の配達に来た男性が、被爆体験伝承者になるために自費で広島まで通っているのだという。

 「頭を殴られたような気がした」と歌さん。教員として平和教育に携わったからと、どこか区切りをつけていた自分を恥じ、翌21年度から始まる約2年間の伝承者養成研修に応募した。

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