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箱根駅伝沸かせた志田さん、ガイドランナーでも活躍 パラのマラソン選手支え 東京で金、パリは銅

カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年12月31日 5時0分

パリパラリンピックで銅メダルを手に笑顔の(左から)志田さん、道下、伴走者の山下さん=9月、パリ(志田さん提供)

 かつて箱根路を沸かせたランナーがパラ陸上の最高峰で活躍している。東海大出身の志田淳さん(51)は視覚障害のある選手に伴走するガイドランナー。東京パラリンピックでは弱視、全盲の選手が競うクラスのマラソンでランナーの道下美里(47)と共に金メダルを獲得。今夏のパリ大会でも銅メダルに輝いた。大学時代に3度の箱根駅伝出場、実業団でもキャリアを築いた志田さんが「気付けば熱中していた」と語るブラインドマラソンの魅力とは─。

 9月。凱旋(がいせん)門へ延びるシャンゼリゼ通りで、道下の横顔から余裕が消えた。4番手で迎えた最終3キロ。前を走るスペイン選手との差は広がった。

 2016年のリオデジャネイロ大会から3大会連続のメダルを目指した道下は4位でゴール。打ちひしがれる背中を志田さんが優しく抱き寄せた。その後、3位選手の失格で順位が一つ繰り上げられた。仲間と抱き合った志田さんは「日本は伴走者の選考や練習がすごくハード。レース本番も安全のために(伴走者)1人で走り切れる距離を2人で分担する。たまたまじゃない。チームの勝利だ」と喜んだ。

 「子どもの頃から長距離の力があった」と高校2年時に野球から陸上に転向。大学では2年時から3年連続で箱根駅伝を走った。「一つの目標に向けてチームがつながる。その一体感は独特のもの」と振り返る。

 NECでは00年世界ハーフマラソンに日本代表として出場。「日の丸を背負う」と入団時の誓いも果たした。

 故障で翌年に引退後、全国各地の市民マラソンに参加。好記録をマークすると、ブラインドランナーの高橋勇市さん(59)からガイドランナーを打診された。

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