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新宿・歌舞伎町連続放火魔を逮捕! 犯人は、女装して街のど真ん中に火をつける未成年だった

TABLO / 2019年7月3日 16時31分

歌舞伎町で起こった連続不審火の容疑者が逮捕された。7月1日の産経新聞等の報道によれば、容疑者は20歳になったばかりの男性。しかも逮捕容疑となった6月1日午後11時過ぎ、歌舞伎町の雑居ビルにあるゴミ集積所に放火した疑いがある当時は、19歳の未成年であった。放火現場周辺では、同日に5件の不審火が起こっており、警視庁捜査一課は男性に関与があるとみて、余罪を追及するという。

正直、事件としての不審火自体は珍しくはないが、歌舞伎町という繁華街の規模を鑑みると、火災が大規模になった場合に想起される惨事はとてつもなく大きい。火が燃え広がらなかったことは、不幸中の幸いとも言えよう。

参考記事:2001年9月1日に発生した『歌舞伎町・明星ビル火災』から17年 教訓は活かされているのか?

さて、この「事件」を受けて周辺住民でもある筆者には、ある種の懸念も浮かぶ。前に述べた惨事もそうだが、テレビ報道で映し出された、容疑者が放火したと疑われるごみ集積所は歌舞伎町のほぼ中心地にある。

具体的に言えば、歌舞伎花道と呼ばれる歌舞伎町一丁目と二丁目を分かつ道路沿いで、その数軒隣には著名な焼き肉店やうどん店などがある。それだけに、観光客を含めた利用客は多く、深夜遅くまで人通りが絶えることはない。そんなほぼ道沿いとも言える場所で、段ボールに火をつけてゴミ集積所を狙う容疑者も大胆と言えるが、同時にそこを通りすぎる数多くの人が“無関心”だったということに注目すべきだ。

実際、容疑者逮捕に至った経緯も目撃情報などではなく、監視カメラによるものだった。

もうひとつ注目したいのは、不審火が起こったとき、容疑者が唇にルージュをひいた“女装”状態であった、ということ。今日、男性が女装をすること自体は特段珍しくもないが、それでも(例外を除けば)人目につくことは想像に難くない。

それなのに、容疑者がわざわざそのいでたちで火をつけるというのは、どういう心境なのだろうか。そして肝心なことは、若い男性が深夜女装して歩いていても、道行く人たちが無関心でいるのが、大繁華街・歌舞伎町の大きな特徴ということだ。もっとも、この寛容性が街の魅力であることは言うまでもないのだが。

関連記事:東京消防庁が「機動査察隊」を新設 歌舞伎町で発生した『火事の歴史』を今振り返ってみよう

つまり、歌舞伎町のような大繁華街では、風体や挙動で人を判断することは出来ないという、当たり前のことを再認識するべきなのだ。逆に言えば、放火犯がビジネススーツを着ていてもなんら不思議ではない。そんな状況下だけに、地域住民たちの街に対する関心をさらに高めることが肝要であろう。

蛇足になるが、この事件を聞いてもうひとつ筆者の頭に浮かんだのは、大沢在昌氏の名作小説「新宿鮫」シリーズのなかの「炎蛹」の作中、類似の事件がある、ということだ。都内繁華街のラブホテルを発火装置で放火する21歳の“女装”犯人という設定だが、今回の容疑者との共通点は多い。まさに、事実は小説より奇なり、なにが起こってもおかしくない街・歌舞伎町と言えよう。(取材・文◎鈴木光司)

あわせて読む:【「アランド新宿」の一室で若い女性の遺体が発見】よみがえる「歌舞伎町ラブホテル連続殺人」

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